みんなでDさんを助けよう
本日、本社の監査室から「授業監査」なるものを受けたknkです。そのときのことはまた後日書こうと思うんですが、なかなかヘビーでした。
ところで、今勤務している学校は基本的に大学や専門学校の進学を目指す進学校です。ですので、大抵の卒業生は卒業後も日本の学校に進学して行きます。
しかし、一部例外もいます。進学せずに帰国する人たちです。
理由は様々。
経済的な理由、「親に帰って来いと言われた」、進学の意志がなくなった、ホームシックなどなど。
この3月にも1人、帰国希望の学生がいました。
ベトナムのDさん。
3月は15日付で急遽休校になりましたが、卒業要件は満たしていたので、証書を貰い無事卒業。あとは3月末の帰国日を待つのみ!
私ら教員も本人もそう思っておりました。
そして、帰ったと思っておりました。
しかし。
約2か月後に始まったオンライン授業でびっくり仰天。
なんと、彼は帰っていなかった!
学生の家が映る中、うしろに彼の影を見つけた先生がいらっしゃったのです。
はい?あなたなんでそこにいるの?
不法労働してた?
いやいや、
チケットを取っていた帰国日より前に飛行機が欠航してしまったのです。
つまり、合法的に帰れなくなってしまった。
ここは絶海孤島の島国ニッポン。陸続きで国がつながっているわけではないので、海を泳いで渡らない限りどの国へも行けません。
Dさんは
住んでいたアパートも退去手続き済み
銀行の口座も閉めちゃった
つまり行くところもお金のあてもなくて友達(というか後輩)の家に転がり込むしかなかったと。
帰国の予定だったのでビザも更新していません。
日本にいることにはなっていないので、政府の十万円の給付金も対象外です。
つまり家は借りられないし(そもそも所属先がないのでビザを発給しようがない)、口座も作れない。親からの仕送りまず無理。
事件発覚後、さすがに放っておけないので専任の先生が大使館に連絡して相談、とりあえず居られるようにはしたみたい。
ですが、バイトもできない(してる可能性はあるけど)、仕送りもない、友だちも助けるにも限界がある…
私ら教員もスタッフもほっとけないでしょ!!!
ということで、みんなでDさんを助けよう募金が開始されました。
彼を知っている私や古株の先生はもちろん、彼を知らないはずの今年入った先生も少しずつ出してくださいました。数百円、数千円ずつでも集まれば多少の足しにはなるでしょう。
7月には飛ぶと言われていたベトナム便、8月末まで延期になりました。どうなるのでしょう?
休校中に帰国した在校生は日本に戻りたくても戻って来れなくなりました。
しかし、彼らは家族のもとにいます。反対にDさんは逆。家族に会えずどうしようもない状態です。(さらに休校中に帰国した学生は学校の許可を取らず無断帰国した人たちなので、自業自得)
彼のように行き場がなくなっている人は日本だけでなく、世界中にいると思います。
各国の政府はそれをどう考えているのでしょうか。まさか見捨てないよね?