日本に行きたいと思わせる授業を
久々に学校へ行きました。連休明けのオンライン授業開始の打ち合わせを兼ねて。あと、これこそオンラインで会議してもよかったんですが、ほとんどが休業期間中の補償うんぬんの手続きをしに(例のハンコを押すだけの作業です。笑)。全員マスク着用はもちろん、ソーシャルディスタンスをとった打ち合わせ。
久々に会う先生方とはお互い元気だったかを確認しあい、近況を軽く報告。
大抵みんな「外に出ても危ないだけだし、仕事なくて絶望していたからもううちにいて時が過ぎるのを待ってた」という意見ばかりでした。考えることはみんな一緒か。うちの学校の特徴として私を含め非常勤講師でも掛け持ちしている先生があまり多くないのです。つまりここでの収入減=即減給。
そんなうちの学校は連休明けから授業再開ですが、
①学生の通信環境が一定ではないこと。日本語学校に通う留学生でPCを持っていて、Wi-fiなどがある環境にいる子は稀。ほとんどがスマホのみ
②wi-fiがない場合、通信制限がかかったら授業どころではなくなる可能性があること
③スマホを見続けるのはかなりきつい、集中力が持たない
以上の三点を考慮して
週三回でとりあえず授業を再開するということになりました。
また、いつもはティームティーチングで担当は曜日別、一日4コマの授業時間を一人の先生が見続けるのですが、4コマ一人の先生をオンラインでやり続けるのは双方に負担がかかりすぎるということで、前半と後半に分けて1日を二人の教員で交代してみることになりました。
国が定める年間授業単位数に到達させるために、夏休みと冬休みはお盆や年末年始などの一週間を除きすべて授業、また、対面授業再開後は各クラス毎日一コマ追加計5コマで時間を補うなど細かいことが決定。しかも宣言や休校措置がいつまで続くかわからない現在、「〇日に授業が再開された場合」「△日の場合」と何パターンも想定しての予定。
日々変わる情勢を見ながら手探りながらできる限り一人の負担にならないように策を練ってくださった専任の先生には頭が下がります。
それはいいのですが、オンラインってやっぱりやり方が確立されていない。
世界中の先生がおそらく手探りでしょう。
YouTubeのように凝った動画を作って配信して、見たい人に見てもらうわけではありません。こちらから話続けていいだけでもありません。かといって対面授業のようにオーバーアクションをしたりしてもあまり効果がないかもしれない。
つまり、小さな画面越しでも学生に注目させる求心力、周りに誘惑がいっぱいある中で勉強に集中させる力がいつも以上に必要なんだなということを感じる。
しかし、もしオンライン授業で満足してしまい、「これでいいや」と思ってしまったら、もう日本に留学する必要なんて感じなくなることだってある。または「日本にいる先生でこのレベルなら留学する意味なんてない」と思われてもいけない。
オンラインでも満足させ、さらにはこの先生のもとでちゃんと対面したい、実際に日本に行って日本語をもっともっと学びたいと思わせる授業を展開しなければならないということが国内日本語学校には求められるのか、と思いました。
難しいぞこれー・・・
幸い?私はまだ入国できていない新入生の授業は担当にならず、継続性のみのクラスを担当するので「日本に行きたいと思う授業」はあまり気にしなくてもいいのですが、逆に「対面より面白くなくなったな 」「対面授業始まってもこれ?つまらん」と思われてはいけない。思われたくない。今まで高かったであろう学校の評判を落とすようなこともしちゃいけない。
でも、限られた空間と材料で何ができるだろう?今まで対面授業でよくやっていたペアワークもスマホ越しじゃ難しいだろう。動画とかスライドを見せたいけれど、通信環境によったら見れないかもしれない。タイムラグもある。
じゃあどうしようか。
今までとは違う悩みが出てきました。20人のクラスを画面一つでどう回すか…。悩みのゴールデンウィークのはじまりです。