小さなことからコツコツと。みんな目に見えて日本語が上手になってきた!
私は普段、妖怪読解ババアなんですが、
ここ最近はちょっと妖怪音読ババアも兼任しておりました。
さまざまなクラスで、初めて見る文章を、詰まったり読み間違える、またはおかしなイントネーションの場合は何度でも音読しなおしてもらうという学生には鬼のようなトレーニングを日々続けておりました。
その中で、一番下のレベルのクラスで少し変化が見えてきました。
毎回授業後に担任の先生に報告義務があるので、「最近、授業のあまり時間やスキマ時間にこんなことさせています」とお話ししたところ、「いいですね!毎日しましょう。他の先生にも共有します」と仰っていただき、やっていました。
すると最近
彼ら、ちょっと日本語が上手になってきた。
例えば、
ところが、だんだんその新鮮な気持ちがなくなってくると、人は少しずつストレスを感じるようになります。 (学ぼう日本語中級23課)
という文章を音読するとします。
以前は
ところ、が、だんだん、その、新鮮、な、気持ちが、なく、なって、くると、人は、ストレス、を感じる、ようになります。
やら、
ところぅが、だん、だん、その新、鮮な気持ち、がなくなってくる、と人、はストレッスーを、感じる、よになります
と呼んでいる人が多くて、多い人で7、8回読み直ししていたんですが、最近はそういうことがほとんどなくなった。最低限、【文節】という単位で単語を切るようにはなってきました。音の長短も五月蠅く言っているので、長短も気にするようになりました。
それに伴って、会話のキャッチボールがスムーズになってきました。
何度も何度も繰り返し、失敗しなくなるまで言わされているからでしょうか、一つのフレーズが頭に残っている学生が増えてきて、それを自分の会話に使うようになってきたのです🤩
ひゃっほーい!
「暖簾に腕押しするにも押す暖簾がもうないわ!!!(通称『暖簾のドミノ倒し』)」
というくらい反応が鈍くて、説明しても問いかけても反応が薄かったというより≪無≫であったクラスで、これはかなりの進歩!(担任の先生が「小川のせせらぎのように静かできれいな空気しかないクラスですよね…」と評するほど)
ひゃっほーい!
別の曜日に同じクラスを担当する先生も「この音読トレーニングはじめてから、彼らなんだか上手になってきましたね♪」と仰るほど。
もっと早くやればよかったわい!と思うんですが、こちらには決まったカリキュラムがあり、そのスキマ時間にふと思いついてやってみてもらった結果だったので仕方がないのですが💦
とりあえず、日本に来てから一年と少し、ずーっとグズグズしていた彼らに少し前進が見えてババアは嬉しーぞい!
そして文の区切りや頭に残っている文型なども増えてきたので読解も少しずつ上がってきました。
よかった…
ホント良かった…。いや、このクラスは、まだあと3レベルくらい上げないとやばいんですけどね。
でもこのままエンジンかかることなく卒業していくのかと心配していたので、ちょっとでも伸びてくれたのは素直に嬉しい。
彼らも「言える、わかる、返せる、挙句の果てには読解もちょっとわかる」ので、嬉しいのでしょう。どんな内容を扱っていてもくらいついてくるようになりました。
いいぞー!もうすぐ入試だけど!(留学生は一般の日本人より早い)
昔、私が中学校の時に個人的に教えてもらっていた英語教室の先生が、音読をかなり重要視される方で、いつもいつも
「音読すると、その文字を目で見る、自分の声で聴く、口も動かす。意外と運動になる。そしてそれだけのことをすると覚える。
口から勝手に言葉が出てくるくらい音読しなさい!」
と言っていたのですが、その理由がよく分かりました。
古典的なやり方でもいいものはいいのです。
そして!先日の能力試験校内模擬試験なんですが!
このクラスでは1人を除き、全員このクラスの目標N3の合格点に届いたそうです👏(この1人は遅刻してきて時間がなかったらしい。アホか💢)
他に、週二回、心の濃厚接触中のクラスも全員合格点をクリア✨その他の担当クラスも半数以上が各々の目標をクリア!
前回試験では全体の8割が目標点に届かず、ひどいやつはN3で言語知識20点(文字・語彙・読解)とかだったのに伸びた!内訳を見ると読解4点だったのに!(4点ってどうしたら取れるのか逆に知りたい)
模擬試験は比較的簡単に作られていて、実際はもう10点マイナスになることも少なくないんですが、これを機にぐんぐん伸びていってくれー!
そして、本番(12月)でこけないことを願う。笑