心のイケメン度100%の空港のおっちゃん
メキシコのEのことを思い出していたら、メキシコから帰国する時の空港でのエピソードを思い出しました。
メキシコでの半年は、私にとって最高の思い出が残った場所でした。
帰りの空港ではそんなメキシコから離れるのが寂しくて、空港で手続きをしたあと、一目も憚らず泣きながらゲートをくぐろうとしていました。(恥ずかしい奴)
その時の手荷物審査で人の整理をしていたおっちゃんとのやりとりが忘れられない。
ぐすぐす泣きながら検査を通っていると、おっちゃんが私を見て
「大丈夫か?Estás bien? 」
というので
「はい Sí」
と答えました。
「あ、スペイン語わかるんだ?(こちらうっかり。笑)泣かないで」
と言うので
「ありがとう。ここを離れるのが寂しくて…」
と伝えると、私のパスポートをパッと広げて
「knkっていうの?knk、大丈夫。泣かないで。君がここで出会った人たちはずっと君の心の中にいるよ。僕だってここにいる。いつだって戻っておいで。」
おっちゃん…下向いてて顔覚えてないけど、言うことイケメン過ぎるやん…
最後の最後までメキシコは素敵な人に溢れていました。
その後、私は歯を食いしばり、もう色々なものでぐちゃぐちゃの顔のまま飛行機に乗りました。
ここで終わりたいんですが、よーーーーーーーーく考えたら。
この当時の私は若かった。私はただでさえ若く見えるアジア人。さらに私は日本人の中でも童顔。そんなのが1人メソメソ泣いているのを見たら何か言いたくなる気もする。だって女の人を見たら脊髄反射の如く声をかけちゃうメキシコ人だもの。たとえ実年齢は当時24歳、れっきとした大人でも。
と、ここ最近は思ってしまう自分が虚しいorz
でも、こう言う触れ合いがあるから言語を学ぶことの意義ってあるんだと思う。
おっちゃんが言うことがわからなかったら私はキョトンとしたままだったろうし、その言葉で涙が止まる事もなかった。
英語は世界の共通語。みんなが意思疎通し合うためにとても大事。
でも、話し手の母語から紡ぎ出される言葉はある種の壁も取っ払ってくれる。細かいニュアンスが伝わる気がする。
だから、外国語学習はやめられない。
ちなみに、スペインでは親切さ100%の掃除のおばちゃんに会いました。
結論:世界には怖い人もいますが、優しい人もたくさんいます。