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夏、コンビニとレジ袋

某ウィルス騒ぎのおかげで、リモートワークが進み、遠出することが極端に減った。ここでいう遠出には出勤も入る。Buddy's編集部は、都心も都心、大都会、御茶ノ水にある。一方、私、井上は東京在住といえどもあまりにも西の方に住んでいるため、出勤は一種の小旅行なのだ。

夏。
大都会、御茶ノ水に降り立つと目もくらむような日差しと吐き気を催すような熱波にさらされる。さっきまで冷え切っていた体は、一瞬でぬるいビールのようにだらしなく味気ないものになる。

無題 37

とはいえ、編集部にはいかねばならない。また今日も、地球をよくするために頭をひねらねばならない。いつまでもぬるいビールのままではいけないのだ。

街路樹の影を探しながら、足早に編集部へ向かう。
あまりにも長い信号を2つ越えたあたりで、すでに私の体は沸騰寸前である。なんとしても、体を冷やさねば。気候変動め、許せない。なぜこうなってしまったのか、いや、それはこの後考えればよい。とにかく、どこかへ入らねば。

長すぎる信号の先には、いつも家族的便利店が待ち構えてくれている。そう、いつもお世話になっているコンビニである。自動ドアの前に立てばすでに漏れ出た冷気が、私の体を冷やし始める。

いや、入る前に既に聞こえ始めていた、某大学の「ここがすごい!」というCM。このCMのおかげで、私はすでにもう冷気を浴びたような気がしているのだーー。

そんな冗談はさておき、レジを横切り真っ先に飲料コーナーに向かう。リュックのわきに差し込んだ24BOTTLESの中身はすでに空だった。家から駅に向かうまでの間にだいたい飲んでしまったからだ。

なんとなく、罪悪感を感じながら豊富なペットボトルの列に目を向ける。

何を買おうかな。お茶は絶対必要だよな。あれ!あたらしいコーヒーが出てる!ミルクティーもおいしそうだなあ。こんなエナジードリンクってあったっけ?

しかし、私はBuddy's編集部の一員である。こんなに買うわけには行けない。海洋プラの問題提起をしているというのに・・・、しかしなぜこんなにものが欲しくなるのだろう。

一番大きなお茶のペットボトルをわきに抱え、食品コーナーに向かう。シーチキンのおにぎりをパッと手に取り、レジへ向かう。

店員「2点で〇〇円になります」

井上「電子決済でおねがいします」

店員「かしこまりました」

店員「レジb」

井上「結構です!」

無題 38

店員さんの折角の提案に対し、食い気味にお断りを告げる。2020年7月1日に開始された「レジ袋有料化」。それからしばらくして、私はすっかりレジ袋をもらわないようになっていたのだ。

有料化以降、これまで以上に「エコバッグ」の売れ行きが伸びたようである。しかし、大のめんどくさがりでもある私はエコバッグ自体持ち歩かない。

気づけば、コンビニやスーパーに行くとき、私は両手に収まるだけの商品しか買わないようになった。当初は非常に不便を感じたが、今は全くそう思わない。

確かに魅力的な商品は沢山ある。しかし、買わない。いや、買えないのだ。だって、持てないんだもん。

レジ袋をもらわないようになって、気づいたことは、まず初めに出費が減ったということである。今まで買いすぎていたのだ。

無題 40

そして、さらに気づいたことは、レジ袋以前にそもそも商品にはプラスチックが使われすぎているということである。例えば、今買ったお茶のペットボトルやシーチキンのおにぎりはほぼ必ずプラスチックに包まれている。

なんでこんなにプラスチックが使われているのだろう、と考えることが多くなった。

食い気味にレジ袋の提案を断り、私は覚悟をもって店の外へ出た。待ち構えていた熱気に再び包まれる。こんなに暑かっただろうか。外に出るたびに考えてしまう。

両手に収まった冷たい商品が体温と外気にやられてしまわないように、私は急いで編集部へ向かうのだった。

次回へ続く

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