今までにない恋と冒険の始まり。
私は恋に恋するタイプだ。間違いない。
熱しやすく冷めやすい、そして何より自分から好きになった人と上手くいった試しがないまま28を迎え、最後の恋に出会った。
私たちが出会ったのは2020年11月。
SNSを通してだった。語学勉強が息抜きだった私はあるアプリを使って語学勉強をしていた。
現実逃避に近かったかもしれない。日本語以外の言葉を知って話すこと、日本から離れた異国の人たちと交流することで現実に頭を使わずに済んだ。
彼とは数回テキストで挨拶を交わした後、すぐに電話で話そうということになった。共通した話題を交わしたわけではないが承諾した。
まあ変な人だったら人生のネタになるし、とりあえず話してみるか!という感じだった。
アプリからの電話通知音に少し緊張しつつ
ベッドに腰掛け、スマホを手に取った。
彼の一言目、Helloを聞いた瞬間、春風が体全身に吹き込んできたような感覚になった。
声フェチではないのに彼の声にうっとりしてしまっている自分がいた。
彼は会社を辞め次の新しい仕事が始まるまで実家で休んでいる時期だった。向こうの時間ではちょうどお昼過ぎぐらい。彼はランニング途中、私は夕食を終えたところで通話時間は約15分。
また連絡しよう、楽しかったと付け加えその日は終了した。
寒くなってくる季節とは裏腹に突然舞い込んできた春風のような彼の声。
心が躍るような癒される感覚に包まれながら
その後もテキストと電話を通してお互いのことを知っていくようになった。
ある時は、ビデオコールで現地にいるかのようなデートも準備してくれた。
(これはなかなか面白かったので、また内容については書こうと思っている。)
時差があってもデートを楽しめるなんて、文明力には感謝しかない。
そしてこれが恋なのか愛なのかそんなこともわからないまま何だか心地いい感じのやり取りが進んでいった。毎日が少しずつ変わっていった。
私の中で何かが始まりだしていた。
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