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第一回「煩悩即菩提」 2、五欲・三毒
生きるために欲がある。
欲をエネルギー源として推進する、より前に進もうとする。
五欲
五欲 = 食欲・財欲・名誉欲・睡眠欲
この欲自体はニュートラルなんです。良いも悪いもないんです。
食べたいということも、寝たいということも、何も悪くないんです。
例えば、一生懸命いいことをしてみんなに褒められたいっていうのも全然悪いことじゃないんです。
色欲も、子孫を残すためには必要なことだし、財欲っていうのも自分の生活を安定させるためには必ずお金が必要だっていうのは何も悪いことじゃない。
じゃあ、なんなのか?と。
じゃあ、なんでこの欲が悪いことになるのかっていうと、執着するんです。
例えば食欲が、人よりおいしいものを食べたいとか、毎日うまいものを食べ
たいとかになると、それが食べられないっていう苦しみになっていくわけです。
財欲っていうのも、食べられれば、毎日が楽しく暮らせればいいのに、人より金持ちになりたいとか、人よりも良いものを持ちたいと思ったときに毒が生まれるんです。
色欲もそうです。自分の伴侶とちゃんと性欲をもつことは何も悪いことじゃないんだけども、いろんな人とモテたいとかそういう風になった時に毒になっていく。
名誉欲も、人に褒められたいと思うことは何も問題ないんだけども、
なんていうか‥不当に誰よりも有名になりたいとか、チヤホヤされたいってなった時に毒になるんです。
睡眠力もなまけぐせとイコールなんです。
いつまでもダラダラ寝てたいってなったときに、毒になっていくんです。
だから、欲そのものは全然問題ないんだけども、「欲が毒」に変わる。それが、問題なんです。
三毒
三毒 = 苦の源。人の善心を害する三種の煩悩
(・貪欲 = 際限なく貪ろうとする心
(・瞋恚 = 激しく怒ったり、妬んだり、恨んだりする心
要するに感情が爆発する、それがぐわーっと心に広がって自分を支配しちゃう状態です。
(・愚痴 = 無知であること、自己弁護や自己利益しか考えない
愚痴っていうのは、正しい行い、節度、どうすればいいのかということを知らない状態です。
自分中心の考えから一歩も抜けだせられない状態を愚痴っています。
で、この欲をこじらせた時に、毒が生まれる。それを、三毒て言います。
私たちは、腹を立てたりするっていうのが日常になっているので、毒としてはあまり感じられなくなってるんです。それがいかに自分を縛っているかということに、だんだん無自覚になっていくんです。
仕事をしていて腹が立つことは山のようにあって、自分の感情を抑制できるできているっていう人もいっぱいいるけど、感情を抑制する訓練ができていない人も世の中には結構いて‥感情を自分で抑制する訓練ができていないと、その毒にずるずるずるっといくんです。
で、そういう人たちにとっては、自分の感情を抑制するっていうのは我慢でしかないわけです。我慢するっていうのはなんなのかっていうと、我慢する毒が体の中に溜まっていく、だからそれを正しくどうやったらいいのかって話が以降に続くんですけど、
今回はいかに人間の煩悩とか欲とかが、歪んだ欲になって毒になっていくかって話です。