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― 被災者支援ボランティア活動のお話 ―ボランティア活動保険の大規模災害特例 ~ 事務のネタもまだまだありますが ~

どーもどーも、じむじむです。最近どうですか?

じむじむハイパー前説タイム

みなさん、友人・知人や職場の人に「最近どう?」と声をかけられたら、なんと答えますか。
「まあまあかな」「けっこう忙しいかも」「良いことあったよ」「ねえちょっと聞いてよ!」
状況によっていろいろですよね。

多くの人が気軽に使う「最近どう?」ですが、じむじむは一度「最近どう?って言われるの苦手なんです」と返されたことがありました。
以前の職場の後輩さんです。
「どう答えたらいいか分からないから苦手」とのことでした。
そういうふうに受けとる人、感じる人もいるのですよね。

その後輩さんは、自分からいろいろと話すタイプではなく、じむじむとは部署も違うので、たまにこちらから声をかけて様子を尋ねるようにしていたのですが、少し困らせていたみたいです。
ごめりんこ。

そういうこともあるから「最近どう?」なんて言わないほうがいいよって話ではないですよ。

あらためまして「最近どう?」
これって、多くの場合、雑談を始めるための開かれた質問であったり、様子が気になる人と話すためのきっかけづくりであったり、構えずに話し始めるための装置みたいなものではないかと思います。

であるからして、実は、返ってくる答えは何でもいいことが多い。
もちろん、最近何をしていたか、どんなふうに過ごしていたかを答えていただいてもOK。
それはそれで興味あるし、話してくれたらとてもうれしい。
でも、本当の目的は、あなたとちょっと話したかった、気にかけていることを伝えたかった、ということが多いのではないかと思います。
少なくとも、じむじむの場合はそんな感じです。

件の後輩さんには「最近どう?」と尋ねるのは止め、もう少し具体的な質問をからめて声をかけるようにしました。
ぼんやり思い出せるところでは「いまどんな仕事しているの?」とか、「年休とれてる?」とか。
あとは「金曜日うれしいね」とか、「今日よく会うね」とか。

“最近どうって言っちゃダメ縛り”はほんの少し難しかったですが、代わりの言葉を考えて話しかけるのは楽しかったですね。
まあまあ刺さるときもあれば、まったく刺さらないときもあったりして。

そういう後輩さんがいるかと思うと、仕事がうまくいっていようがいまいが「絶好調!」と元気いっぱい答える後輩さんがいたり、毎回違う愚痴が返ってくる後輩さんがいたり、当たり障りのない返事をする後輩さんもいたり…。まあいろいろでした。

ということで、冒頭のご挨拶「最近どう?」から少し話を広げてみました。
お付き合い、ありがとうございました。

漫才ではよくある最初の一声



◎今回お伝えしたいこと

ボランティア活動保険の大規模災害特例

~ まずはボランティア活動保険について ~
🐤よくご存知のかたはスッ飛ばしてください🐤

災害ボランティア活動に参加する人の多くは、事前に十分な準備を行い、現地の災害ボランティアセンターの助言・情報提供を受けながら安全に気をつけて活動しています。
しかし、被災地という厳しい環境下ですから、どうしても活動中の事故が起きてしまいます。
今では被災者支援に欠かせない災害ボランティア活動ですが、個人の自発的な活動ですので、自分が起こした事故の責任は自分で負います。

たとえば、ボランティア活動中にケガをした場合、健康保険(公的医療保険)でケガの治療はできますが、治療費の自己負担分や治療のための交通費は自費です。

また、活動中に誰かに損害を与えた場合、その補償はボランティア活動者本人が行います。
たとえば、ボランティア活動中に家財を壊してしまい、弁償する必要がある場合、その費用はボランティア活動者本人が支払います。

ボランティア活動保険は、このような事態への備えになります。

ボランティア活動保険は、傷害保険と賠償責任保険を組み合わせて作られていて、ケガの治療や事故対応の費用の補償という面から災害ボランティア活動者を支えてくれます。
ありがてぇ。

すごいPRしたけど、広告料もらえないかな…

【参考】ボランティア活動保険に関する情報(2024年度の情報です)

以下参考になるリンク先だよ

●その1● 全国社会福祉協議会(全社協)のボランティア活動保険
①全社協 被災地支援・災害ボランティア情報「ボランティア活動保険加入」
https://www.saigaivc.com/insurance/
➡「ボランティア活動保険パンフレット(令和○年度版)」をダウンロード

②全社協 ふくしの保険「ボランティア活動保険」
https://www.fukushihoken.co.jp/fukushi/front/council/volunteer_activities.html

※①と②は、同じ「ボランティア活動保険」のページです。
※②のサイトからもパンフレットをダウンロードすることができます。
※ボランティア活動保険について詳しく知りたい場合はパンフレットを、要点のみ知りたい場合は②のページをご覧ください。

●その2● その他のボランティア活動保険(2024年12月現在)
宮城県、東京都、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県では、「その1」の全国社会福祉協議会のボランティア活動保険とは異なる、独自のボランティア保険に加入することとなります。
(一部、独自の保険と全社協のボランティア活動保険の両方に加入できる市があります)

保険の名称は、それぞれ以下のとおりです。
・宮城県社会福祉協議会 ボランティア保険
・東京都社会福祉協議会 ボランティア保険
・愛知県社会福祉協議会 ボランティア活動保険
・京都府社会福祉協議会 ボランティア保険
・大阪府社会福祉協議会 ボランティア活動保険
・兵庫県社会福祉協議会 ボランティア・市民活動災害共済

上記の保険は、全社協のボランティア活動保険とは違う保険ですが、保険の目的(ボランティア活動中のケガや賠償事故の補償)は同じです。

★上記6都府県でのボランティア保険の内容や加入方法については、以下のいずれかの方法でご確認ください。

①ボランティア活動保険加入を予定している都府県の社会福祉協議会のウェブサイトからパンフレットをダウンロードする。
❓トップページからでは探しにくい場合の検索方法
➡「東京都社会福祉協議会」、「ボランティア保険」の2つのワードで検索
 
②最寄りの市区町村の社会福祉協議会の事務所やボランティアセンターに尋ねる。
・保険加入手続きをする予定の市区町村社協に尋ねてください。
・連絡先や所在地は、インターネットで検索できます。
・営業時間を確認のうえ、お問い合わせください。

このネタが分かる方はゲホンゲホン

~ 大規模災害特例とは ~

ここでは、全社協のボランティア活動保険の大規模災害特例に関する情報をお伝えします。他のボランティア保険の大規模災害時の対応については、各保険のご案内を確認してください。
 (大規模災害発生時以外は情報が公表されていない場合があります)

あらためまして、全社協ボランティア活動保険の大規模災害特例とは…
大規模災害が発生し
災害ボランティアセンターが開設され
被災地でのボランティア活動に緊急性がある場合に
ボランティア活動者が速やかに活動を開始できるようにするための特別な対応

のことです。

通常の場合との違いは…

①補償の開始時期
(通常)加入申込手続きが完了した日の翌日の午前0時から開始
【例】4月1日の午前11時に加入申込手続きを完了した場合
➡補償対象となるのは4月2日の午前0時以降の保険事故(※)です
(4月1日の23時59分までのケガや賠償責任は補償の対象になりません)

(特例)加入申込手続きが完了した時点から開始(即時の補償開始)

※保険事故とは、保険会社が保険金を支払う要件となる事故のことです。
・傷害保険の場合:保険加入者本人のケガ等
・賠償責任保険の場合:他者にケガをさせたり、物を壊したりして賠償責任を負うこと

通常時と大規模災害特例施行時の補償の開始時期の違い(イメージ)
にしきちゃんがさんざんやらかしてますね…

たとえば、4月1日の午前11時に加入申込手続きが完了した場合、通常は翌日の4月2日の0時から補償が開始されるため、1日の15時に保険事故が発生した場合、補償の対象外となります。
一方、大規模災害特例の場合、加入申込手続き完了直後から保険期間が開始されるため、4月1日の15時に起きた保険事故も補償の対象となります。

②加入申込み(場所)
(通常)最寄りの市区町村社会福祉協議会の窓口で申し込む(※)
(特例)通常の申込方法に加え、次の方法でも申し込むことができる
(1)被災地の社会福祉協議会でも申し込むことができる
(2)WEB申込みもできる

※最寄りとは、居住地(現住所)を指しています。なお、勤務先や日常的にボランティア活動を行っている地域の社会福祉協議会でも加入できる場合があります。

●特例(1)について(被災地の社会福祉協議会でのボランティア活動保険加入申込みの受付)
様々な事情により、被災地に出発する前にボランティア活動保険に加入できなかった災害ボランティア活動者のための特例です。
このような特例はありますが、できるだけ被災地に出発する前に、お住まいの地域の社会福祉協議会でボランティア活動保険に加入してください。
理由は2つ。

1.被災地の社会福祉協議会の負担を軽減するため
被災地の社会福祉協議会の職員は、災害ボランティアセンターの運営をはじめ、地域の被災者支援のため大変多忙な状況にあります。被災地外の社会福祉協議会やNPOが運営協力に当たる場合もありますが、基本的に常に人手不足の状態です。
災害ボランティア活動者が出発前にボランティア活動保険への加入を済ませておけば、その分の人手と時間を被災者支援のための他の業務に当てることができます。

2.自宅と活動場所の往復途上で起きた保険事故も補償の対象となるため
 ボランティア活動保険は、被災地での活動中の保険事故だけでなく、保険加入者の自宅から被災地までの経路で起きた保険事故も補償の対象となります。
 被災地に到着してからボランティア活動保険に加入した場合、自宅から被災地(活動地)に向かう途中のケガは補償の対象にはなりません。
なお、補償の対象となるのは、ボランティア活動保険が補償対象としている保険事故のみです。詳しくは、以下のQAをご覧ください。

ふくしの保険 ボランティア活動保険に関するQ&A

●特例(2)について(ボランティア活動保険のWEB申込み)
ボランティア活動保険の大規模災害特例により、WEB申込みの受け付けを実施する場合は、全国社会福祉協議会の「被災地支援・災害ボランティア情報」ページに申込方法の説明等が掲載されます。
↓こちらです↓
全社協 被災地支援・災害ボランティア情報「ボランティア活動保険加入」
https://www.saigaivc.com/insurance/

~ 災害ボランティア活動時のボランティア活動保険加入方法 ~

○どのような方が加入できるのか

(災害ボランティア活動のために新たにボランティア活動保険に加入する場合)
ここ大事!!
被災地の社会福祉協議会(ボランティアセンター)を通じて依頼された災害ボランティア活動に参加する方が加入できます。

❶最寄りの社会福祉協議会での加入方法
最寄りの社会福祉協議会の事務所に行きます。営業時間を確認してから行きましょう。
窓口の職員さんに「被災地の社会福祉協議会(ボランティアセンター)が募集する災害ボランティア活動に参加するため、ボランティア活動保険に加入したい」と伝えてください。
その後は、社会福祉協議会職員の説明に沿って加入手続きを行い、保険料を支払います。

❷WEB申込みの方法(再掲)
WEB申込みの受付が開始されると、全国社会福祉協議会のウェブサイトに申込方法が掲載されます。
ウェブサイトの案内に沿って、パソコンやスマートフォンから申し込みます。
全社協「被災地支援・災害ボランティア情報」の「ボランティア活動保険加入」ページ
https://www.saigaivc.com/insurance/
大規模災害特例が実施されていないときは、関連情報が掲載されていない場合があります。

❸被災地社会福祉協議会での加入方法
ボランティア活動保険の大規模災害特例が開始され、被災地の社会福祉協議会で災害ボランティア活動のための保険加入申込を開始した場合にのみ、加入が可能です。
現地での案内に沿って加入申込み手続きを行います。
※被災地の社会福祉協議会(ボランティアセンター)の事務負担軽減のため、できるだけお住いの地域の社会福祉協議会で加入手続きを済ませてから活動地に向かうようにしましょう。

被災地の都道府県社会福祉協議会に被災地でのボランティア活動保険加入に関する情報が掲載されている場合があります。
やむを得ず被災地の社会福祉協議会でボランティア活動保険に加入する必要がある場合は、事前に確認してみてください。

~ できれば天災プラン ~
全国社会福祉協議会のボランティア活動保険には、「基本プラン」と「天災プラン」があります。
これは、大規模災害特例とは関係ありません。
通常時の加入プランとして、この2つのプランがあります。

(以下、「全社協 被災地支援・災害ボランティア情報」の「ボランティア活動保険加入」に掲載されている「よくあるご質問」から引用しました(2024年度の情報)。

●基本プランと天災プランの違い/被災地での活動を行う場合のプラン
どちらもボランティア活動中のケガや損害賠償責任を補償しますが、地震・噴火・津波によるケガは「天災・地震補償プラン」のみが補償対象となります。
台風などの風水害は「基本プラン」で補償されますが、不測の事態に備えて地震・噴火・津波によるケガも補償される「天災・地震補償プラン」への加入をおすすめします。

~ FAQ ~
ボランティア活動保険のパンフレットで知りたいことが見つからないときは、Q&Aも見てみましょう!

●ふくしの保険 ボランティア活動保険に関するQ&A
https://www.fukushihoken.co.jp/fukushi/front/info/info_ques.html
・ボランティア活動保険に関する基本的なQ&Aです
・大規模災害特例にも共通する内容です

●よくあるご質問
https://www.saigaivc.com/insurance/
・大規模災害時のボランティア活動保険加入に関する基本的なQ&Aです
「全社協 被災地支援・災害ボランティア情報」の「ボランティア活動保険加入」ページが開きます。
開いたページの「WEBからのボランティア活動保険加入について」の下のほうに「よくあるご質問」という名前のPDFが掲載されています。

~ NPO等向け災害ボランティア活動保険 ~

ここまででご紹介したとおり、全国社会福祉協議会のボランティア活動保険は、社会福祉協議会(災害ボランティアセンター)を介して行われるボランティア活動を補償の対象としており、その他の災害ボランティア活動は補償の対象外とされています。

しかし、災害ボランティア活動は、社会福祉協議会・災害ボランティアセンターの活動だけではありません。
これまでも、NPOをはじめとする様々な団体・個人が、多様な災害ボランティア活動に取り組んできており、被災地の災害復旧、被災者の生活支援の大きな力となってきました。

このような社会福祉協議会(災害ボランティアセンター)で行われる活動以外の災害ボランティア活動も補償する保険として、一般社団法人FUKKO DESIGNが運営(協力:JVOAD)する「しえんのおまもり」という保険があります。

加入条件や補償の範囲・内容等を知りたい方は、まずはJVOAD(※)のウェブサイトをご覧ください。

JVOADウェブサイト「お知らせ(2021年4月1日)」
【情報共有】NPO向けの災害ボランティア活動保険「しえんのおまもり」がスタート
https://jvoad.jp/news/shien_no_omamori/

※JVOADとは、特定非営利活動法人(認定NPO法人)全国災害ボランティア支援団体ネットワークの略称です。「ジェイボアード」と読みます。

あとがき

は~いっ! 今回はここまでです。
大規模災害時のボランティア活動について知りたい方のための参考になればと思い、関連情報をギュギュっとまとめて、少しばかり解説をつけてみました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます! 
どなたかのお役に立てたならいいな…。

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