人目が気になる
精神科・心療内科では、人目が気になるという訴えは、ものすごく多いです。
「誰も自分のことなんか、みてないってわかっているのに、気になる」そうです。
(「誰かが自分を見張っている」というような、本物の妄想もありますが、ここでは一般的な心理状態が前提です)
「そうです」なんて他人事っぽくいってますが、ハナコもそうです。
別によく思われたいとか、そういうのではないんですね。
しくじったらどうしようって、ドキドキする感じでしょうか。
この感じ、何かに似てます。
そうです、試験です。
自分なりに頑張って、正しい答えを書いたつもりだけど、それを他の人に判定されるのは、とっても不安。
ハナコ、他の人からみたらダメかも。
ダメって正式に決定しちゃうかも。
「ハナコは試験でダメだったんだよ」ってみんなから思われちゃう。
「ダメなハナコ」ってみられちゃう。
世間が怖い!
そうなるかどうかは、今、この試験で決まるんだ、ドキドキドキドキドキ!
そうだったのか。
人目が気になるって、「自分はダメかも」だったのね。
研修医だった頃、できる先生に限って、患者さんに「わかりません」っていってたっけ。
そして、全然できてないハナコは、患者さんに「この先生ダメ」って思われそうで、とてもそのようには出来ませんでした。
ハナコはダメ医者と思われるのが怖くて、肝心な診療のことがお留守になっていたのでした。
ダメだよ、ハナコ。
ちゃんと目の前の患者さんのこと考えて。
自分のことじゃなくて。
遅まきながら、過去の自分にいってみました。
今の自分も頑張れよ。
人の目が気にならなくなるためには、まずは目の前のことを、ちゃんとやろうね。
「ハナコはダメ」って判断されても、その人がハナコから、離れていくだけだから。
みんなにダメっていわれたら、ここじゃないどこかにいけばいいよ。
そうだよ、そうしよう。