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自己紹介ができるようになったきっかけ

いろんな人が人間関係でストレス抱えていて
でも、人とのつながりは求めている。

心地よい人間関係を紡いでいくときに
何を大事にしているか・・・?と問われたので
「相手のことに興味を持ったら、観察したり想像したりしているかな・・・?」と答えたら
即答で

「俺は、全く他人に興味なかったね。
はじめましてってときに勉強会とかでも自己紹介ってあるでしょ、
あれ、他の人の話なんか全然聞いてなかったもんね。
自分の番が回ってくるまで、ずーっと何話そうかって
自分のことしか考えてなかった」

じゃ、全く自己紹介の時間の意味はないね・・・(;´д`)

「うん、あれは、先生のためにやってるだけだったと思う。
きっと俺の周りもみんなそうだったと思うよ。
だれも、他の奴のことなんて気にしてない」

でも、「考えてなかった・・・」ってことは
今は違うの?

「うん、今は場の空気っていうか相手によって
自己紹介を考えられる。
趣味とか仕事とか、
他人に話せるようなこともたくさん出来たしね。
だから、他の人の自己紹介も聞く余裕ができた」

えーーー!!すごい変化!!
なぜに??

「うーん・・・・」

しばらく考えた後、彼が言った。

「やっぱりね、自分の話せなかった事や
自分でも気づかなかった、忘れようとしていた事とか
全部、一回吐き出させてもらってからだと思う。
自分のことって
自分で話して、それを聞いてくれる人がいて
はじめて、俺ってこう考えてたんだとか
そういうことが、出てくるんだよね。
一回、全部聞いてもらっていると
言っても否定されないかもっていう気持ちになれるし
一度全部話しているから、
自分で整理してまとめられるんだよね」

なるほど・・・

自己PRが書けないとか
強味が分からないって人もよく聞くけど・・・

「そんな表面上のものじゃなくてさ
本当につらいことって記憶から消し去ってるから。
でも、それって消し去ったつもりでも消えてないんだよね。
ふとしたときに、沸き起こって来て心がざわざわするんだ。
そういう無意識の所も振り返ることができると
自分のことを、相手に話せるようになる。
そうすると、きっと相手のことも聞く余裕が出る。
俺の場合は、そうだったなぁ・・・
ま、あとは自分の生活が安定しているかってのも大事だと思うけどね。
余裕がないと、相手のことなんて考えられないから」

幼いころに母親が他界し
複雑な家庭環境で育った彼の話を聞きながら
小学校や公民館で出会う4歳から小学校低学年くらいまでの子ども達が
初めて会ったオトナに対して警戒もせず、
自分の家のことや、好きなゲームや漫画の話
自分で作った創作物を見せながら
楽しそうに話しかけてくる場面を思い出した。

「自分のことを聞いてもらってない人とか
自己紹介に自信がない人に
相手のことを想像しよう、考えようなんて無理なんだよ。
相手が自分に攻撃しないかどうか
相手が自分のこと傷つけないかどうかって
ずっと、斜に構えてるんだよね・・・」

聴くことが大事、とよく言われるけれど
それが自然と出来るようになるには段階がある。

自分のことを否定せずに一度は受け止めてもらえる経験をして
自分のことを相手に伝えられるようになって、
自分の生活が安定して、心身共に健やかで、
多少、心に余裕がある・・・

という経験を、
多くの人は、無意識のうちに
幼い環境の中で育んでいるのではないだろうか。

「うん、そうしてみると、俺、今が幸せなんだな、きっと。
今は、昔みたいに、ささくれてねぇな。
丸くなったってことかと思ったけど、そうじゃなくて、
昔より安定してるしな・・・」

自分の変化や幸せを感じられる人と話していると
こちらも心がほぐれてくるし
会話から、新たな気づきや発見も出てくる。
それが学びになっていく。

「自分のことでいっぱいいっぱいな人が
少しでも、ぶぶづけやで、肩の荷が下せるといいね」

彼の言葉に、「今週もアップしよう!」と思いました(^^♪