bubu

居酒屋でも、バーでも、カフェでも、ラーメン屋でもなく。 腹いっぱいにはならないし、おしゃれでもない。でも、一日の終わり、休日の雑踏の中、疲れたとき、心に隙間風を感じたとき、ふっと、胃にも心にも脳にもやさしい、お茶漬けみたいな一時を過ごせたら・・・土日のどこかでゆるゆる開店中

bubu

居酒屋でも、バーでも、カフェでも、ラーメン屋でもなく。 腹いっぱいにはならないし、おしゃれでもない。でも、一日の終わり、休日の雑踏の中、疲れたとき、心に隙間風を感じたとき、ふっと、胃にも心にも脳にもやさしい、お茶漬けみたいな一時を過ごせたら・・・土日のどこかでゆるゆる開店中

最近の記事

  • 固定された記事

ぶぶづけやを訪れる人たち

ぶぶづけや来る人たちのほどんどが、一人暮らしの方です。 お客さん、というより袖振り合う仲といいますか、ふっと立ち寄っておしゃべりして、そしてまた明日から元気に暮らしていこうね・・という感じの人たちです。 かれこれ15年近く、そんな感じで、通常の世界とは違う経験をしたり、 深海のような境遇を生き抜いた人たちと時を共にしてきました。 あるとき、bubuは思いました。この人たちの話の中には、生きるということの真の種だったり、暗闇をじっと耐え忍ぶ灯のようなものがあるなぁと。 「な

    • 元気の素は夜明けのコンビニ

      ただ、レジで金払うだけでも、 "暑いね、気を付けてね"って声をかけてもらえるだけで なんだか、がんばろ!って思うんっスよ。 何年も朝ごはんを買いに寄っていた コンビニの店員の「おばちゃん」がいなくなってから 車でみんなで現場に向かうときに、 必ず立ち寄っていたコンビニを変えたらしい。 朝の5時半から6時台のコンビニは、 現場仕事の人やトラック運転手さんたちで混雑している店舗が意外と多い。 彼らは、朝ごはんと昼ごはん・飲料やたばこなどを購入するので 一人当たりの単価は、都会

      • 8月6日の夏祭り

        夏になると、母と同じヒロシマを故郷にもつ彼女のことを思い出す。 50年以上息子を待ちつつ、99歳で亡くなったYさん・・・ 彼女の恋文が、家族を助け彼女たちの日々の食事の糧となっていた エピソード。  「あの日、私は、たまたま東京のお父さんのところに行っとったから (のちに伴侶となる人のところ)偶然生き残ったんよね・・・ お父さんは母親以外、みんなが死んでしもうて、 私の家は、ちょっと離れとったから、 爆風で家の骨だけは残ったんじゃけどね。 しばらくして帰ってみたら、 ツギハ

        • 宝くじよりPPK

          お金で愛は買えないが、お金があれば愛を維持できる機会は増える。 お金で孤独や孤立からの脱却は不可能だが、お金があれば自由を手にすることはできる。   けれど、私たちは義務教育の中で、 お金について勉強する機会はなかった。 そのせいかどうかはわからないが 家計の共有をしていない夫婦の離婚率はとても高い。 あくまでも個人的な経験値だけれど、 亀裂やボタンの掛け違えは、100%「お金」が起点となっている。 「年金だけでは暮らしていけない」とか 「カフェがわりに病院に行く」高齢者

        • 固定された記事

        ぶぶづけやを訪れる人たち

          「ありがとう」と「ごめんね」が言える生き方

          アンタなんか産むんじゃなかった・・・ アンタがいるから、離婚できない。 結婚なんてするんじゃなかった・・・と 何度となく母親に言われた子ども。 それを言った親は、その時を必死に生きていて ふとした「グチ」の一つだったのかもしれないが 言われた子どもにとっては、 自分の存在を実の母親に否定されたことは 忘れようにも忘れられない。 そんなことを心に抱えていると 母の日や父の日に「ありがとう」を強制されることに違和感を感じたり 「生んでくれたことに感謝しよう」 などという社会の

          「ありがとう」と「ごめんね」が言える生き方

          手帳と保護

          療育手帳を取得するメリットはたくさんがるけれど 一番のメリットは、行政と繫がれるということのような気がする。 特に母親が持っていると、子どもも母親も公的な見守りがつく。 けれども、 「いいですってずっと言ってきたの・・・」 というお母さん。 その背景には 「差別されたくない」 「普通でいたい」 という思いがある。 子どもはギリギリラインで手帳の取得には至らないが お母さんは小学生のころから取得できる状態だった。 しかしお母さんのお母さん(祖母)は取得を拒み、 結果、お母

          手帳と保護

          こころの平和

          「自分のここがアップダウンしないようにするにはどうしたらいいのかな・・・」 と、自分の胸をグーで叩きながらつぶやいたYさん。 落ち込む前は、きまって「むかつく」気持ちになるらしい。 むかつく時は、攻撃パワーもみなぎって気分的には上昇してるけど そのあと、現実逃避したくなって急激なダウンが待っている・・・ 「何も考えたくない」 「過去も現実も未来も、すべてを無にしたい。」 という破壊的な気持ちになってしまうらしい・・・ ネット時代になって、人と自分を比べる機会が増えた。

          こころの平和

          断捨離と生き方

          最近、世間話をしているうちに 「美しい年の重ね方」や 「幸せな日々の過ごし方」について語り合う機会が多い。 そういうときに、決まって最後に話題になるのが断捨離と終焉。 あまりに辛い思いをすると それを忘れ去りたくて 思い出に関わるものを、 すべて捨て去りたくなる時がある。 辛い時を思い出してしまうきかっけになる物を無くし 忙しくしていれば 「忘れられる」のではないかと錯覚する。 たとえば、最愛の人を失ったとき そのつらさに、その人との時間さえもなかったことにしたいと 思

          断捨離と生き方

          戦火の愛

          「わたくしはね、靖国の妻なんですわ・・・」 品の良い関西なまりの、 色白の白髪の女性がつぶやいた言葉の意味が、 まだ二十歳そこそこのbubuには一瞬理解できなかった。 「祝言をあげて1か月も経たんうちに、 戦地に出兵しはったんですわ・・・ この着物は、祝言の時に着たんです。 当時は、白無垢なんが着られしまへんから。 この着物は、母が私のために 戦争が激しくなる前にお振袖として準備してくれてたもんなんです。 黒振袖やったら、お色直しに着られるやろって。 祝言のあと、空襲がはげ

          戦火の愛

          なんでイライラすんの?

          「ゴールデンウィークって、正月休みにも増してユーツになるんだけどさ・・・」 とか 「渋滞だからってのもあるのかな、あおり運転されることがよくあるんだけど・・・」 という話を今年も聞いた。 さらに、 「どこにも行かないのに、家のことを何もできない (やる気になれない)自分に落ち込んだ」という人もいた。 コロナでどこにも行けない時の方が 心は安定していたという人も多くいる。 そんなのは、bubuの周りだけなのか? 最初のクエスチョンの 「なんでゴールデンウィークは憂鬱になる

          なんでイライラすんの?

          楽しみの見つけ方

          「やりたいこと、楽しいことすればいいのよ」とか 「趣味をみつけなさい」って笑顔で優しく言われると 何も言えなくなる。見つけてればやってるよって言いたくなる。 もちろん今やってることがただ、時間をつぶしているってこともわかってる。 「楽しいか」って言われるとそうじゃないんだよ。 これより、もっと充実していることもあるってのもわかってる。 でも、何が自分に合っているのかわからないんだよ・・・ 今は、ネットサーフィンや動画などを見て時間を過ごす人もいるようだけれど そうしていると

          楽しみの見つけ方

          居場所・活動・コミュニティの違い

          活字なんて、マジ読まなくなった。 今はほとんど、動画だな・・・ ときどき、面白いショート動画があると送ってくれるKさん。 「そういえば、bubuさんが好きな村上春樹、新刊出しましたねぇ。 俺も読んだけど、なんとなく時代的に向田邦子の方がしっくりきてたな」 そんな話から、なつかしい紙の本の話になった。 「俺なんて、悪さばっかりしてて、あとはラグビーでしょ、 本とも女とも10代は全く無縁でしたよ。 家族ってもんもほとんど崩壊状態だったから 女心も、家族ってもんの裏表も、向

          居場所・活動・コミュニティの違い

          給料はあがったけれど・・・

          「4月になって、800円時給があがったんだ!」 そりゃ、すごい!! 喜びの知らせかと思いきや、どうも声のトーンが暗い・・・ 「よく考えたら、就職した時の10年前と比べたら、4000円もあがってるんだよね。日給が。すごくね?」 確かに。 「月8万円もあがってるわけだよ。それなのにさ・・・」 それなのに? 「お金たまらねぇし、俺、なにやってんだろ・・・って自分がヤになってきた・・・。 10年前にKさんに言われた、自分で稼いだ金で飲む一杯のコーヒー、一杯のラーメンの味を忘

          給料はあがったけれど・・・

          ふつうのメシの不思議なチカラ

          「久しぶりに、まともなメシを食いました」 夕ご飯を食べた後 ふぅ、と安心したように肩で一息つき ぼそっとつぶやいた少年。 さばの焼いたの ほうれん草のおしたし わかめと豆腐の味噌汁 白メシ・・・ 何気ない料理を きれいに食べた少年を見て それを作った、ぶぶづけやの常連のKさんは 優しいまなざしで、うなずいていた。 「まともなメシ・・・?」 思わず私が聞き返すと 「うん、俺のためだけに、誰かが作ってくれたメシ」 と、はにかみながら答えた。 「たぶん、小学生以来かな・

          ふつうのメシの不思議なチカラ

          自己紹介ができるようになったきっかけ

          いろんな人が人間関係でストレス抱えていて でも、人とのつながりは求めている。 心地よい人間関係を紡いでいくときに 何を大事にしているか・・・?と問われたので 「相手のことに興味を持ったら、観察したり想像したりしているかな・・・?」と答えたら 即答で 「俺は、全く他人に興味なかったね。 はじめましてってときに勉強会とかでも自己紹介ってあるでしょ、 あれ、他の人の話なんか全然聞いてなかったもんね。 自分の番が回ってくるまで、ずーっと何話そうかって 自分のことしか考えてなかった

          自己紹介ができるようになったきっかけ

          とぶ理由

          「とぶ」というのは、空だけのことではなく 「誰にも告げずいなくなる」という意味もある。 (男はつらいよのフウテンの寅次郎のように かえるところがある人がいなくなることは 「とぶ」とは言わない・・・) 職場からとぶ 家族からとぶ とぶ理由はさまざま。 鳥がそうであるように、とんだとしても どこかで一度、休める場所を探すことになる。 「仲間に会うなっていうのはさ 俺にとっては、心臓なしで生きていけって言われているようなもんなんだ」 けれども、大抵の場合、その止まり木は 「

          とぶ理由