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備忘録 22-12-24

太上(たいじょう)は下(しも)これあるを知る

――太上、下知有之

『老子』

『老子』は 指導者のランクを四等級に分類している。

「太上は下これあるを知る。その次は親しみてこれを誉(ほ)む。その次はこれを畏る。その下はこれを侮る」。これを最低のランクから並べると、一、部下から馬鹿にされる指導者、一、部下から恐れられる指導者、一、部下から敬愛される指導者。

そして最も理想的な指導者は、「下これあるを知る」である。「下」とは部下。部下から見て、上にそれらしい人物が坐っていることは承知しているが、それ以上でもそれ以下でもない。そんなあり方が理想的なのだという。もう少し具体的に言うと、こうである。

「立派な指導者は、弁解も宣伝もしない。すばらしい業績をあげても、それがかれの働きだとは認識されないのだ」

してみると、あれはかれの功績だなどと吹聴されるようでは、まだ理想のあり方から遠いのかもしれない。

以上、「中国古典一日一言」(守屋洋)より

今日も一日顔晴りましょう。

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