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macapy
備忘録 22-11-02
徳を作(な)せば心逸して日に休し、偽(ぎ)を作せば心労して日に拙なり
――作徳心逸日休、作偽心労日拙
『書経』
道にはずれたことをしなければ、心にやましいことがないので、毎日、楽しく安らかに暮らすことができる。逆に、道にはずれたことをしていれば、それを隠したりとり繕ったりして毎日気苦労が絶えず、仕事もうまくいかなくなるというのだ。
「徳」をなすか「偽」をなすかで、心のありようがまったく変わってくる。このちがいが大きいのだという。
多分、これは誰でもおぼえがあるにちがいない。何か一つでもいいことをした日は、一日中、気持ちが軽やかになる。ところが、意にそまないことをしたようなときは、一日中、気分が重くなる。これでは、仕事にもよい影響などあろうはずはない。わずか一日でもそうなのだから、もっと長い期間をとると、そのちがいはさらに大きくなるかもしれない。
「偽を作す」のは、短期的には成功するかもしれないが、長期的にみると帳尻が合わない。自分をいつわらないで地道に生きたほうが、結局は得なのである。
以上、「中国古典一日一言」(守屋洋)より
今日も一日がんばりましょう。