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備忘録 22-12-15

桀紂(けつちゅう)の天下を失うやその民を失えばなり

――桀紂之失天下也、失其民也

『孟子』

夏(か)の桀王、殷(いん)の紂(ちゅう)王は、中国三千年の歴史の中でも典型的な暴君とされてきた人物である。かれらがなぜ国を滅ぼしたかと言えば、人民の支持を失ってからだ、という。『孟子』は、こう語っている。

「桀王や紂王が天下を失ったのは、人民を失ったからである。人民を失ったのは、人民の心を失ったからである」

内憂外患という言葉がある。国を滅ぼし組織を瓦解させるのは、この二つの原因であるが、しかし、せんじつめれば、外患もまた内憂によって招来されることが多い。では、内憂を防ぐにはどうすればよいのか。『孟子』は語っている。

「それには何よりも人民を手に入れることだ。では、人民を手に入れるにはどうすればよいか。人民の心を手にすればよい。人民の心を手に入れるには、どうすればよいか。人民の希望を満たしてやり、いやがることを押しつけないことである。

以上、「中国古典一日一言」(守屋洋)より

今日も一日顔晴りましょう。

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