見出し画像

【ホロスコープ】〜月〜天体の意味について考えてみる

占星術では、太陽と太陽系の惑星、そして月を、主に使う。一般的な星占いで、「わたし、〇〇座」「今日の〇〇座の運勢は」などと言う時、それは出生時に太陽がいた星座のことを言っている。

ところが、星にまつわる神話を学び始めると、太陽に当てはめられた神格はさほど高くない。神話の主格が担うのは、木星と金星である。これはどうしたことだろう。月の神格もそんなに高い感じがしない。「重く扱われないなあ」ということが、最近、不思議に思えてきた。

だけど、そもそも、分からないのはそれだけではない。太陽と月以外の惑星の意味だって、良く分からない!それぞれの天体について、意味を説明するサイト・本はいくらでもあるが…これが、すっと、ちっとも、腑に落ちてこない。腑に落ちないから頭に入らない!

天体のちゃんとした意味が分かれば、そして各星座が持たされた本質的な意味が分かれば、多分、ホロスコープの半分くらいは理解出来るはず、それは分かるんだが…!

そこで、今回は、初心に帰って、改めて、各天体ついて、理解を深めてみようと思いました。今回は月について。全惑星やりたいけど…分からなさすぎて、記事なるかどうか…。神話や語源や文化論を通して、あとそれ以外を通して、これは全くパクチーの、わたしが納得するための、超・独自研究でございます。

〜月〜

地球の衛星、月。どれだけ天体に興味が無い人も、月が変化のある天体であるということには気付けるだろう。わたしが瀬戸内の暮らしを始めて10年。人々が月と連動して大潮を把握し、太陰暦で決められる行事も多く、月が暮らしへ与える影響の大きさに驚く。人々に、「周期」「サイクル」というシステムを伝える、最も分かりやすい天体が、月。

月は実際、どうやって出来たのかよく分かっていない。オカルト界では「人工物」だとか「基地がある」とか言われたりしている。謎と言えば謎。日食で分かるように、偶然の産物にしては太陽と大きさがぴったりすぎる。距離も軌道もちょうど良すぎる。

しかし天然か人工物か、どちらにせよ、物理的に地球に与えている影響は、「引力で変化のサイクルを与えることで、地球を整え、進化させている」。進化の過程で、潮の満ち引きという刺激は不可欠だったのではないか。潮流が海の生物に与えている影響は大きい。海から生まれた陸の生物にも、大なり小なり影響が存在している。パン職人の中には、月の満ち欠けに合わせて焼く日を決める人がいるらしい。満月の日は出産件数が多い。もしも月がなかったら、地球は変化が起きず、単なる楽園だったかもしれない。

月は、地球を選んで生まれて来た人間の精神の進化を促す、装置なのではないか…!ブースターのような、意識のブロックを外すスイッチとして、後から地球に持たされた、スペシャルスーパーな機能として、存在しているのではないか…!

ギリシア神話では、月には3面がある。
三日月:アルテミス(ローマ神話:ディアーナ)
満月:セレーネ(ローマ神話:ルーナ)
新月:ヘカテー(ローマ神話:プロセルピナ)

時代をさらに古代へ遡ると、月の神は以下である。
シュメール:ナンナル
バビロニア:シン
エジプト:コンス

月の満ち欠けに精通する者は、食物を良く育てる。豊穣の守り神の要素は、ナンナルとシンから、セレーネへ受け継がれている。三日月の刃で罪人を制裁するコンスの恐ろしさは、生贄を必要とする処女神アルテミスが引き継いだ。シンは「遠い日の運命を決める」。理性的な地上のサイクル、冥界の残虐性、運命に関わるミステリアスで神秘の霊力、の、3つの要素を、月は持たされている。

ギリシア神話の順に、月に3つのブースターがあると考えてみる。

新しい自分を引き出して、反対の要素を殺す(アルテミス)

豊穣(生殖・繁栄)のためにエネルギーを循環させる(セレーネ)

獲得した叡智を、人々の灯台にする(ヘカテー)

大きな流れで言えば、人生でこれを一巡し、小さなサイクルで言えば、これを何度も繰り返すのではないか。

しかし…やっぱり神話の神格が高くないのが気になる。

古代の人は、あんまり月を気にしていない?

古代の人にとっては、むしろ月は「システム」みたいなもんで、月の能力は、システムのメンテナンス程度のものか…?

つまり、そう、月は、人々を定期的にアップデートさせる、システムなのではないだろうか?iPhoneが夜間自動アップデートするみたいに、定期的に、わたし達の精神アップデートさせる。すると、古い機能が部分的に死んで、バージョンがアップする。つまり進化する。自動アップデートの機能をオフにして、長いことアップデートさせずにいると、周囲と齟齬が出る。ずっと古いまま持っている自分のアプリが、正常に起動しなくなってくる。

それが…例えばインナーチャイルドが問題になっている状態では?

月に対する信仰というのは、恩恵の分かりやすい太陽信仰などに比べて、「王道」に対する「邪道」というか、人の裏をかく精神、オルタナイズム、アナーキズムの気配を感じるね。魔術師界隈の信仰が篤い。「自分は凡人とはちげーぞ」。あるいは「孤立」「理解されない」「孤独」。そして、ロマンティシズム、センチメンタリズム。夜の月明かりは、マイノリティへの慰め、過去の内省、亡くなった人との対話を連想する。月に求められた、月の慰める力。心細い状態に、具体的な知恵と力を与えてくれるように感じられるのが、霊的なエネルギーや、魔術なのかもしれない。冥界に通じる月の魔力を扱うメンタリティは、どこか「寂しい」「理解されたい」「愛されない」という哀しさが根底にあるような気がする。それは、同時に「進化したい」という希求の現れとも言える。

蟹座の守護星は月。蟹座のエレメント「水」は、「日常の中で感じる異界」という考えを前回のnoteに書いた。蟹座は「家」に相当する4ハウスを担当する。蟹座の月、水の属性は、そんなパーソナルな、「家でひとりいる自分」が持つ「異界に対するエンパシー」を連想する。蟹には月のサイクルで脱皮するものがいるらしい。脱皮によって成長する。古い自分を捨ててでしか成長しない。

不要な未来線を殺して、月の力で、新しく生まれ変わる。新生は神聖に通じる。新月にも通じる。

しかし…脱皮する生物は、時に脱皮に失敗することがある。

脱皮はエネルギー負荷の高い行為なのだ。新しい自分に「生まれ変わる」のは、じっくり時間をかけながら、孤独に取り組むための、余地を要する。月の年齢領域は0歳〜7歳。そこから次の自分になるタイミングの脱皮が、一番難しいのだろう。現代の都市化した生活は、自然の環境が、子供を、自動的に大人に変えてくれない。ぽっかり空いた、何のためでもない時間も少ない。本来、自然に剥がれるのを助けてくれるものが身の回りにあるべきなのに、各個の家の境界線が強すぎて、その力が及べないのかもしれない。生き物の脱皮の失敗を見たことがあるだろうか。そう、とても…なんだか胸が詰まったような気持ちになる。

でも、その一番難しい脱皮をやり遂げたら、あとは月に任せて大丈夫、という気がする。リラックスして、月のシステムを信頼していれば、必要なアップデートは、必要なタイミングで、月から自動的に行われていくような気がする。

ところで。

タロットにも、「月」のカードがある。

わたくしの、今、手元に、パクチーによるパクチーのため手製の「独学ノート」がございまして。ここに、「月」のカードに描かれたものが何を意味するかが写してあるので、ちょっと書き出してみる。

ウェイト版タロット「月」をパクチーが横長にしたの図。

【ザリガニ】
不浄で下等な生物。悪魔。復活の象徴(脱皮)。前後に動くことから、不安定さを意味する。カニに通じる、子供を守る母性。
水たまり】
深層心理。人の意思の及ばないエリア。
月の光(紙吹雪みたいの)】
霊的な力。
犬】
分からないものに対して吠える。「無意識」に対する、本能的な恐れの反応。月の光が口に入って、霊性を持つ。
月】
「人間の想像力を食べる」とされた。鬱、自暴自棄は、月に吸われたことによるルナティックな現象。
2つの塔】
生と死。月のまま生きると死ぬ。
オオカミ】
オオカミから犬へ、深層のブロックを進化させる。

改めて見ると、さすがウェイト版タロット、良く出来てる…!!ちなみに、犬と狼はヘカテーのアトリビュートとしても描かれる。

いくつかの創世神話の中で、蛇は、脱皮をして永遠に若返って生きる「不死」の象徴になっている。「不死」は神々の仲間であるという意味になる。カニとザリガニも同様に脱皮をするところから、「復活」のシンボルをあてがわれている。不浄で不安定で、「悪魔」とも言われる形状は、正直あまり直視したいものではない(正直カニは苦手…道にたくさんいて、家に入ってくるので嫌になった)。

だが、永遠に脱皮を繰り返しながら、その内側には、守るべきものを抱いている。

月は深層心理を刺激する。無意識から湧いてくる未知の感情に、「恐れ」で対応してしまうと、やがて健全なコントロールを失って、その人物は「生死の門」の向こう側へ行くことになる、

と…。

ううむ、厳しいな、、

醜くても、見にくくても、硬いパーツの中には、永遠に損なうべきでない大切なものが入っている。それを守っている、「不安定」な「魔物」が、深層心理の水辺には住んでいる。守るのは母性の力なんだと。つまり、ザリガニが守っているのは、ある時点まで悪魔的な固い鎧で守られている必要がある存在だということになる。それは何だ?そいつを見つけて、守っている宝を共有する。自分が代わりに守る。…太字にしたものの、自分で太字にするほどの確信は持てていない。

月が、無意識の暗がりを容赦なくあけすけに照射してくる力を利用して、自分の深層に置かれているものを認識していく。奥に築かれた「わたしはこうあるべき」「こうでなくては生きちゃいけない」というブロックを解除していく。

すると、ブロックの向こう側には、霊性を持った水=スピリチュアリティが存在する。深層心理が、広いところと繋がる地点にたどり着く。自身の霊性がそこを通して高まってくると、それはやがて月と通じる高さになる。

端っこには、こんな走り書きが。

月の誘惑で、知力をつけろ!

パクチーによる謎のコメント

無意識部分に蓋をしていると、「不安」で「不安定」になってくる。すると、月に「想像力」を奪われるらしい。確かにいろんな可能性が信じられなくなると、思考がパターン化して、視野が狭窄してくる。現実が小さな範囲に限定されていく。他者と共有されない、自分だけが思い込んでいる現実。それがルナティック=狂気の状態だ。

「不安」と「不安定」に誘われる月の誘惑に、知性で取り組む。それが月の誘惑に対する対処方法のひとつなのかな、とパクチーは思ったのかもしれません。月に勝つには、そこそこ知力がいるな!そうこうして知力を高め、霊性を上げることに繋げる…と。霊性が上がるとは、視点を高く持てるということです。

ということで。

わたくしパクチーが、月に合わせて意識を集中してみると、「やはり人工物だ…」という気がしてしまう…。ええと…どなたにも同意は求めませんが…。月は、電子レンジのマイクロウェーブよろしく、地球に向けて、ぶぶぶぶぶぶぶ…と、何か出してるんじゃないですかね、多分。それに我々は影響されるんですよ、多分。多分、月が無かった時の人類は、全然ほとんど全く進化しなかったんじゃないかな。多分…。

と。それはともかく。

わたしの今の時点での回答は、

「脱皮システム」

ということにしたいと思います。「深層」を加えて「深層脱皮システム」でも良いです。本来脱皮すべきタイミングで、脱皮出来ずにいる状態は、むずむずして不安定で、大変心地が悪いものだと思うのです。むちゃくちゃ周囲と齟齬をきたす場合もある。しかし、不安は「チャンスでもある!」ということですね。成長するには、がさっとガワを、これまで生きてきた面を、ぱっくり割って、未練なく捨てなくてはなりません。ここが辛いし、悲しいところです。でも誰もがそれを味わうからこそ、神聖な共感に自分が近づくんだと思う。

ガワは、さっきまで確かに「自分」だった。「自分」そのものだった。けど、抜け殻はもう、「自分自身」であり得ない。

ガワだけ繰り返し捨てられ、一方では、大切に守られているものがある…。これは、月の…きらきらの宝石です…。母性の海に守られて、決して失われない輝き。人生のどの段階にあっても、純粋で、古びない。

最後に、ちょっと…。

いちかばちか、ダメもとで月にチャネリングしてみよう…。

パクチー(以下パ):こんにちは。月さん、月さん…。
月:こちら月です。どうぞ。
パ:あ!…つ、月さんですか?!
月:正確には、月に在中するスタッフです。
パ:え!やっぱり運行している方々がいるんですね。
月:あー。えー、と。いますね。
パ:月は地球にどういうことをしているんですか?
月:どうもこうも、廻ってます。
パ:廻ることで、どういった効果があるんでしょうか。
月:物理面と精神面に影響していますが、この二つを分けて考えるのが地球の人間の皆さんの特性であることは理解していますが、実際には分けて考えることの出来ないものです。
パ:まあそうかもしれません。
月:肉体があるということを私たちは体感することができますが、それを精神と分けたものだという風に認識することが、我々には出来ません。
パ:なるほど…。月を運行するお仕事って、どんな感じですか?
月:安全であることを監督する。その繰り返しが全てです。
パ:あんまり面白いことはないですか。
月:どんな仕事にもある程度のやりがいはあるものでしょう。
パ:一体どういう方々が月に関わっているんですか?
月:いろんな星系からの混合チームです。
パ:今お話しして下さってるのはどんな方ですか?
月:地球をモニターする機能のフロント部分に常駐する3人です。
パ:3…!やっぱり3なんだ〜…!!!
月:あ、えー、と。これ以上はお話しできません。
パ:え!


それでは、また!



いいなと思ったら応援しよう!