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【ホロスコープ】インド哲学と水の神話

ゴータマ・シッダールタさんって、どんないい男だったんだろう。そして、もし目の前にいてわたしの友達だったら、どんなサジェスチョンを与えてくれるかしら。

そんな、超・個人的な下心で始まったわたしの「原始仏教」への興味。そこから現在は、ゴータマくんの思想の前提を理解すべく、「インド哲学」の方までやってきました。原始仏教の本も、インド哲学の本も、読んでると非常に心が落ち着くわ…良い…。

インド哲学の聖典である「リグ・ヴェーダ」は、編纂期間が相当長い。その長い期間に哲学もいろいろ変わってくるのだが、初期には「原人プルシャ」が重要な存在として出てくる。世界の全て、月、太陽、神、天界、大地、人、はプルシャの部分から成ったのだと。プルシャの描写を読むと、わたしは直感的に、「素粒子のことだろうか?」という気がした。プルシャは「人間。自我。精神。霊魂。」そして「宇宙の精神的原理」を意味する。

おや…?
なんか聞いたことあるぞ…?

わたしのホロスコープのアセンダントには、小惑星プシケ(惑星番号16)が合している。プシュケーはギリシア神話に登場する神になった人間の娘、エロスの奥さんになった美女であります。古ギリシア語でプシュケーは「呼吸。生命。霊魂。心理。思想」。学問の中ではかなり高度に抽象的な概念として扱われる。ちなみに、ラテン語表記で英語読みすると「プシュケー/Psychē」は「サイキ/Psyche」という発音になり、サイキは「サイコロジー(心理学)/psychology」などの語源になる。

プルシャが語源…?
インド・ヨーロッパ語だから…??(帰着のない問いかけ)

ところで。

わたしが普段使う西洋占星術のホロスコープは、星座と惑星の位置関係が、実際の天体と、ほぼほぼハウス1つ分ずれている。

実は、そのことには随分前から気づいていた。いつもお世話になっているAstro.comさん。適当に遊んでいたら、過去になんか可愛い画像が出て来た事があった。

こちら。

わたしのアセンダントは「Virgo/乙女座」なんだけど、どう見ても「Leo/獅子座」の真ん中じゃね?ちなみにこの図は、Astro.comさんにて、円形チャートのチャートタイプ「出生図」、チャート表現様式を「恒星を伴った」にすると、表示することができる。

最近、そのずれている理由を知った。それとはつまり「歳差」である。

ホロスコープが花開いた古代ギリシアの時代と現代で、地球の地軸の傾きが異なっているのである。古代ギリシアの時代には確かに合っていた現実の星座の位置が、地球の歳差運動のために、同じ方式を使うと、現代では合わない。

古代ギリシアの占星術は、その後インド、中国へと伝わる。が、やがてヨーロッパでは、キリスト教によって占星術が禁書になる。現在我々が西洋占星術を嗜むことが出来るのは、イスラム圏であるアラビアで、当時の翻訳本が残されていたお陰らしい。古代ギリシア時代にほぼ現代の形まで整えられた占星術は、インドに入って、インドの宗教観に即した独自の進化適応をする。インド占星術では、このハウスとカプスの「ズレ」が正されている。

西洋占星術において、この「ズレ」は、「概念だから問題ない」ということになっているらしい。一方、「実際の星座に合わせて占うべきだ」と考える派の人もいて、それが現実的にはなかなか難しい。その努力の結果が、ハウスのさまざまな計算の方法に表れているんだろう。

古代で時が止まってしまった西洋占星術も、禁書にならずに活用され続けていたら、もしかしたら、インド式のように、「歳差」に対応していたかもしれないが…。果たして。

そんな折、「サイドリアル」という単語に出会った。西洋占星術師が、補助的な目的で利用するという。前世が分かる。魂の目的を読むのに適していると。

「サイドリアル」。
ん?
つまり、
この歳差を修正した西洋占星術が、「サイドリアル」?

こちらのサイトを参考にしました。

ホロスコープに描かれた惑星の力関係を見るのに、「ディスポジター」という形式がある。Astro.comでは4種類の「ディスポジター・マップ」を出すことが出来るが、そのうち2種類は、「太陽が統合した状態の図」…と、以前note界隈で勉強した。

それって、つまり、「魂の目的」と近い意味なのでは?

…わたしは実は、自分の「ディスポジター・マップ」を見ても、いまいち、何のことか、良く分からない。ピンとこない。前世…はそんなに興味はないけれど、魂の目的が何なのか。それはもうちょっと、分かりたい!

…そして出してみた、わたしの「サイドリアル式」。「サイドリアル」のホロスコープはAstro-Seekさんというサイトで簡単に出すことが出来る(詳しくは上記のリンクをどうぞ)。わたしは、これを見て、自分で、ディスポジターが、つまり、自分が太陽を統合したら、どういう状態になりたいのかが、腑に落ちた。

じゃーん

西洋占星術では、惑星のメッセージを読み取るのに「サビアンシンボル」が利用できる。インド占星術では、それに近いものに「ナクシャトラ」というものがあるそうな。「サビアンシンボル」は惑星の度数に1度ずつ対応して、360種あるが、「ナクシャトラ」は27種。ハウスを三分割したくらいの範囲は、同じ「ナクシャトラ」になる。

今回は、「ナクシャトラ」を使って読んでみることにした。ほら。わたし、インド哲学の本、読んでたから。

Astro-Seekさんでサイドリアルのホロスコープを出すと、その下方に、ナクシャトラの一覧がある。

それぞれのナクシャトラの意味は、下記のサイトを参考にしました。

例えば、わたしの太陽は魚座である。ナクシャトラは、「Revati/レーヴァティー」なんだそうだ。

物質的なものへの執着が薄く、精神的で神秘的なものに強い関心を抱いて、性格も穏やかで柔和です。
洗練された文化的なものを好み、社交性もあり、慈愛の精神に厚く親切な人柄です。宗教や神への信仰が篤く、自己犠牲の精神にも溢れていることから、宗教活動に関わっていく場合があるようです。
情熱的で真面目な性格ですが、理想を追い求める傾向も強く、ときに空想や夢想にふけりがちになることがあります。

これ…これは、結構自分のマイナス面を克服できた場合の自分の状態に、近いと思えるんだが…!

わたしのファイナル・ディスポジターは「金星」と「月」です。図の右下、太陽を統合した先では、黒丸に囲まれた「金星」と「月」が、重要な活動をするってことだよね?

しかし、「太陽に統合する」「太陽!太陽!」っていうのに、ここで「金星と月な!」って言われても、「えー…」「分からん…」だった。

んだけど。

Revatiの解説は、「金星と月が良い方向で機能したら、こうなれるんじゃないか?」という、新しい理想的なビジョンに感じられた。うん。むしろ、わたしは、こうなりたい!

わたしの金星は、西洋占星術では魚座の7ハウスにある。わたしは自分の金星が、良くも悪くも対人関係にエンパシーを使いすぎると思っている。

そして月は、4ハウスで、インターセプトされた射手座に入っている。

実はこの夏、実家に帰省した。

そして、東京の実家が、わたしにとってもうHOMEではないこと、わたしのHOMEは移住して今住んでいる、瀬戸内であることを、しみじみと心から受け入れた。これまでわたしは、「東京にも居場所がある」というマインドを、どこか、持っていた。しかし、帰省して家族全員体調を崩して、実は毎回帰省の度にわたしは体調を崩して、特に今回は白髪もすっごい増え(たった5日間で!)、とうとう、やっと、完全に依存する気持ちを断った。移住して10年。東京の両親の家は、もう、わたしの為の、わたしが心地よく過ごす、わたしを守ってくれるHOMEじゃ、とっくになかったのだった。役目が終わった。

悲しい気持ちもあったけど、そう決心したら、ぱ〜〜〜〜っと、ブロックされていた射手座の壁が、初めて開放されたような気持ちになった。なんだ!自由じゃないか!わたしは誰にでも会えるし、どこに行ってもいい!

そう。自分のエンパス気質を持て余していた金星は、実はかなり内向的なのである。家が好き。勉強が好き。こうして、ひとりで何事か深める時間が、最高に好き!

そして熱中して学ぶ、その目的は、精神的なもの、物質的なもの、その両方の豊かさを知ることにある。合わせ鏡のように、両者が反映しあっていて欲しい。そうやってこそ理解される「世界」が、わたしにとって一番面白いからだ。

自分の世界のある人。基本的にそこで一番満足する人。それが「金星」と「月」の生きている状態だとしたら、それ、が、わたしが自分に望む初期設定だ。つまり、理想のアセンダント。

わたしはアセンダントが、西洋占星術では乙女座だ。わたしが「自分のアセンダントは乙女座だ」と考える時、自分の初期設定は「ルールに従う」になっているな、と思い当たる。郷にいれば郷に従う。自分の意思とは関係なく、染まって、同化して、吸収して、理解する。今のわたしが必要とするものを、今のレベルまで習得するのに、確実にこの基本姿勢は不可欠だった。でも、もう、そろそろいいや、知りたいことは大体分かってきた、

そんな風に思って来ていたところだった。

もうこれからは、わたしはもう少し、自信を持って立っていたい。

「サイドリアル」のアセンダントは獅子座だった。

理想の自分…?

太陽を統合して、なりたかった自分…。

もしもわたしが確固としたものを見つけたら。

きらっと光る、それを小さく持って、それは誰に対しても次の一歩目までくらいなら照らすことが出来る。何にも曇らせられない射手座の月のような。それをブレさせないで、人前にいたい。人々のエネルギーの渦中にいて、留まっていられるし、流れてもいける。そういう魚座で、金星。そういう、イメージの中の理想。Maghaに、わたしの新しいセルフイメージが、あるじゃないか…。

世界の水の神話を追っていくと、幾つもの種類の違う神話に、共通する要素がある。原始、水は人間の扱いきれない威力を代表するファースト・マテリアルだが、やがて人間の文化レベルの向上に伴って、治水技術が上がると、神話は変化し、穏やかで魅力のある存在に変わって重要度を増していく。怪物を産み、人間を翻弄する絶大な力を持つ一方、神々は水の中に異界を創る。そこは、死者と、神々に選ばれた英雄だけが訪れることのできる桃源郷で、神秘の力に溢れている。

西洋占星術で、水がエレメントの星座は3つ。星座が持っている水のイメージは、古代の水の神話から来ていたとすると、対応しているイメージを腑に落とせるなあと思った。原始の根源的な力である「水」。どの「水」も、「異界」の意味を持つが、水と陸の境目に住むカニは、人間の日常の生活と異界の境目を。砂地のサソリは、特殊なシーンにおける境目を。水中に住むサカナは、人間にとって完全な異界を表しているのかもしれないなあ。

【水の星座】
蟹座(月):
支え、命、冥界
┗ 4ハウス:家庭、異性の親、晩年

蠍座(火星/冥王星):不死、英知
┗ 8ハウス:死、性、遺産、霊能力

魚座(木星/海王星):霊魂、新生
┗ 12ハウス:障害、秘密、潜在意識

山北 篤:著『魔法・魔術』

シュメール・アッカド人が創り出した、「生命の水」の神話。「生命の水」は水神エア(エンキ)が管理していた。水神エアの神話は、広くユーラシア大陸の神話・宗教の成り立ちに関わり、なくてはならない要になっている。

キリスト教で「生命の水」は、魚の図像で理解されている。

魚…。魚座…。

アセンダントのナクシャトラだったMaghaの「元素」も、「水」。金星のいる魚座の「水」とリンクする。そして「サイドリアル版」でわたしの太陽は、魚座にあった。シンボルは、「海に泳ぐ魚」。

「生命の水」。その中にある消えない光。魚座の金星のイメージ。世界は、人々は、水のように全てが繋がっていて、本当は境目がなくて、そして、全てがある。善きもの、邪悪なもの、あいまいなもの…

全部が自分で、自分は全部で、

その中に生きて、
その中にいながら消えない光を持っている。

それがわたしの欲しいイメージで、今世で欲しいアティチュードで、わたしの役割で。それが体現出来れば、「わたし」というキットは完成して…、

あとは運用すれば良いんだ。

そういう、全部の星が使えた先のビジョン。

それが、「サイドリアル」のホロスコープでわたしが見たものだった。


…と、いうことなんですが。実際、インド占星術をちらっと見始めると…これまた、まー!業が深い!!怖い!絶対無理!!今回参照したナクシャトラですが、これがまた。まー。調べると、サイトによって書かれていることが、全然!違う!でも全然深追いしたくならない…!

こうなってみると、わたしは「西洋占星術」を、「インド占星術」を、正しく運用出来るために理論を理解したい訳じゃ全然ないな、ということが分かってきた。

これは、つまり、わたしはただ、自分が生きていけるイメージをより具体的にするために、「ホロスコープ」というタグを使って、自分が感動したい文言を、インターネット上や、本の中から、拾って探し読んでいるだけじゃないの…。

それは、まあ、それはそれで、十分意味のあることだと思っていますが。

とにかく、「丸暗記」という方法では全然ちっとも星の用語が入ってこないの。でも、なぜそのシンボルは、そのイメージを持たされたのか、根本的な、歴史のその一番初めのところが分かれば、すっと理解が出来そうな気はするんだ…。ものすっごい遠回りしていますが、ゆーーっくり、そろーーーりと外堀から埋めているかのような、今学んでいる関係なさそうな物事たちは、非常に!興味深いものばかりで、日々楽しいです。インド哲学は素晴らしいが、インドは…素晴らしすぎるものと、素晴らしくなさすぎるものが、混在しているね!インド哲学において「悟り」は、割合よくある現象に見受けられる。「よく研究されているなあ!」という印象。ヨーガもアーユル・ヴェーダも素晴らしすぎる、が…。でも、やっぱり「気候が違う」というのが、これはもう日本と根本的に全然違うので、「そのまま当てはめると、違う!」と、パクチーの中の何者かがきーきー言う。

気候が違うと気質が違う。気質が違うと、優先順位が違う。

でも、違うから、素晴らしいんだろうね。お互い学ぶものがあって。


それでは、また!


追記…
わたしが初めてホロスコープについて書いた記事(「星と星の間」)に、akkiy☆さんがコメントを書いて下さってるんだが、

akkiy☆
パクチーさんは水星と水属性が強そうですね。

ネイタルチャートも何も載せてなかったのに、なぜ分かるんだ…!すごい…!最近まで自分で分かってなかったんだけど、今回、これは確実に、確かに、水が強いわ…。さすがakkiy☆さん………!!!




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