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本と本屋の観察日記。

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本と本屋に関するつれづれ日記。 出版不況が叫ばれて20年近く経ちますが、果たしてホントはどうなのか? ヴィレ豊田による本にまつわる日々を綴っていきます。
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2020年7月の記事一覧

「三島由紀夫VS東大全共闘 50年目の真実」から出版取次会社と団塊世代を見つめる

7月中旬現在でも絶賛公開中の作品。 この作品を観て、戦後昭和の社会の混沌から現代の日本を紐解くことができるかもしれない。 コロナショックによる3月末の緊急事態宣言の前、「伝説の討論」と呼ばれるこの映画を観に行ってきた。 三島由紀夫没後50周年だ。自衛隊で割腹自殺した有名な事件が1970年。 国粋主義(右翼)とみなされた三島と、共産主義から分かれたいわゆる新左翼の一派の構図と見られがちだ。 ネタバレになるが、怒号が飛び交うような討論会ではない。 東大全共闘の学生1000人対文

団塊世代と出版取次会社 Playback若手取次社員時代

現在、独立して7年以上経ちますが、会社員時代も少しづつ過去のものになりつつあります。 ここらで人生の一区切りをつけて、会社員時代の棚卸しの意味を兼ねて投稿したい。入社して10年以内の若手時代に焦点を当てて書いてみた次第です。 1991年春、株式会社大阪屋(現・楽天ブックスネットワーク)という出版取次会社に入社しました。 元々新聞記者志望で、第二志望が出版社の編集者職だった。大学をマスコミ浪人という名目で留年、その間新聞社の入社試験を受けるもすべて不合格でした。 腰掛け就職