「まずは自分を満足させる。お金は後からついてくる」
基本、僕は「書くこと」が大好きなんだと思います。下手でも、書きたい。
今回は
「まずは自分を満足させる。お金は後からついてくる」
というテーマのちょっとしたエッセイです。
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時は社会人三年目。
僕は営業マン、といってもいわゆる「ルート営業」「間販営業」と呼ばれる、自社商品を販売してくれるお店に対する営業マンをしておりました。
売り上げがなかなか上がらない。営業マンとしての才能もない。関係構築も苦手。
そんな僕も、本気を出すことがあります。
仕事が終わると、カフェでどうしたら営業成績(=お店の実績)が上がるかを、様々な角度から勉強する日々がありました。
一つのお店に限定して話をします。
そのお店は、売り上げも中堅、よくも悪くもない。スタッフのレベルもよくも悪くもない。ただ、話をする度に「心の優しい人」が多い、特に店長がそんなタイプでした。
その店長に向かって、「売り方」「セールストーク」(それが、いわゆる基本的な模範営業でした)そういったロジカルセールスをやめました。
まずは売り上げを捨てて、「お客様を満足させる」に一点集中。
お客様満足度向上の大切さについて、圧倒的な熱量で店長に、そしてスタッフに語りました。
「ロジック」とは対極の、「パッション」で本来お店のスタッフの中に眠っている「ホスピタリティースイッチ」に火をつけたかった。
そして、その結果として「自信」をもってもらいたかった。
ちなみに「お客様満足度」は数値化することができます。精度はともかく、他のお店と同一の条件で、数字がでます。
その数字をまず伸ばし、「成長してる」と思ってもらいたかった。
あらゆる方法を使い、とにかくその「お客様満足度向上」のみに絞って様々な対策を店長と話していきました。
売り上げはしばらくの間、変わりません。
ただ「お客様満足度」の数字は毎月上がっていきました。
それをすかさず月初にお店に伝え、一緒に喜びます。
すると、次第にスタッフが自発的に「お客様が喜ぶ行為」を行うようになりました。
更に、お客様が帰りの際にスタッフに言ってくれる言葉に「またくるよ」「ありがとう」「知り合い連れてきたよ」が増えてきた、とスタッフの皆様から聞く機会が増えてきました。
お客様満足度の数字は、トップクラスにはならずとも、かなり向上した。
比較するのは、その店舗の先月の数字。他のお店ではありません。
少し、思い出話が長いですね。
結果的に、そのお店は「ある商品」をある地域の30店舗の中で最も数多く売るお店に変貌しました。
店舗の規模が二倍のお店に対しても、販売数で勝ったのです。
つまり、売り上げが向上した。
実は、その理由は、一人のスタッフが「この商品をお客様にどうしたら喜んで使ってもらえるか」を自分の頭で考え、トライ&エラーを繰り返し、その成功事例を店で共有した結果でした。
会社規模で言えばごくごく小さな売り上げの変化なのですが、その「一位」がさらに「自信」や「プロ意識」になっていきました。
きっかけは「お客様満足」でした。しかしその結果、なぜか「売り上げ」がついてきた。
なんとなく、感覚としては理解できると思います。そりゃあ、ファンが増えればライブ会場はどんどん大きくなります。
「まずはお客様を満足させる。数字は後からついてくる」
とある社内成果発表会で、私はこの言葉で締めくくりました。
ちなみに、真相はわからず、ただの自意識過剰かもしれませんが、その一年後、全く同じ言葉の社内教育ビデオが流れたのです。
ふと、考えます。
(僕が気がついたこの仕組み、もしかして自分の人生にも応用できないかな??)
なので、思考の末の考察で、まだ僕の人生で立証できてはいない。
名付けて「自分満足度向上」の取り組み。
自分に対し、「儲け方」「売り込み方」(いわゆる基本的な収入向上手法)そういったロジカル収入向上策をやめる。
儲け方というロジックではなく、圧倒的熱量でもって、自分を満足させる。
「現時点の収入」という尺度は捨てる。
自分に対し、「ロジック」とは対極の、「パッション」で本来自分の中に眠っている自分への「ホスピタリティースイッチ」に火をつける。
「自分満足度」を毎月数値化してみる。比べるのは過去の自分。
そして、いつか成果発表会をする。
そのまだ見えない成果発表会の締めの言葉にこう書きます。