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「お金の階層構造はどのように生まれたのか」Layered Money著者 ニック・バティア氏(全インタビュー記事)

「Layered Money」の著者、ニック・バティア氏(Nik Bhatia)にインタビューしました。バティア氏は大手投資運用会社での米国債のトレーダーとして働いた経験もあり、Bitcoinや従来の金融業界に関しても深い知見があります。彼の著作に登場する「お金の層」という概念についてお話しをしていただきました。ぜひご覧ください。

インタビュー日 : 2020年2月3日

「お金の層」という構造はどのようにして生まれたのか

人々は何千年も前から、ゴールドやシルバーをお金として使ってきました。しかし13世紀に入ってから、フィレンツェやヴェネチアといった北イタリアの一部の年共和国では、純金に代わる貨幣が鋳造されるようになりました。

これは前代未聞のことでした。なぜなら貨幣というのはこれまでにもありましたが、どの貨幣もこの時に作られた貨幣ほど安定してはいなかったからです。

ローマやギリシャの都市国家の歴史においては、政府による通貨の価値の切り下げが行われてきました。これと比べるとフィレンツェで鋳造された金貨はこのようなこともなく、大変な安定性があったのです。

フィレンツェの金貨とヴェネチアの金貨が大変安定していたため、これらの金貨を取り扱う商人銀行家が登場してきました。彼らは金貨の支払いを約束する証券を発行しました。そして人々はこの約束を、まるでお金のように扱ったというわけです。

このようにして、初となる「お金の層」という構造が誕生しました。第一層のお金は「安定した金貨」そして第二層のお金は「安定した金貨を支払うという約束」という構造です。

この約束は信用のある約束でした。したがってヨーロッパでは信用の文化が発展し、銀行家たちは進んで支払いの約束をし、そして人々はその約束を信用して受け入れました。この結果として、現在のような重層的な貨幣制度が生まれたのです。

記事の全文はこちらから無料でお読みいただけます。

ニック・バティア氏(全インタビュー記事)
『Layered Money』を執筆した経緯
「お金の層」という概念
第一層のお金へアクセスできることの重要性
中央管理者のいない世界は混乱しないのか
そもそもBitcoinとはどういう存在か
「お金の層」という構造はどのようにして生まれたのか
今日のドルはどのようなお金なのか
超低金利へ動く世界と、高まるBitcoinの需要
資産をインフレから守ろうとする人々
Bitcoinはどこまでゴールドに迫れるか
Bitcoinに時間的価値はないのか
Bitcoin建ての経済が発展
債券発行でBitcoinを購入すること
マイクロストラテジーがBitcoinの価格に与えた影響は?
OTC取引は市場に悪影響を及ぼすか
Bitcoinの時間的価値を変化させるライトニングネットワーク
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