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「不平等な富の配分」Cointelegraph デメルザ・ヘイズ氏

暗号通貨メディアのCointelegraphで、リサーチディレクターを務めるデメルザ・ヘイズ氏(Demelza Hays)にインタビューをさせていただきました。ヘイズ氏はフロリダ出身で、現在はリヒテンシュタインで研究を行われています。インタビューでは、Bitcoinの背後にある経済の仕組みについて解説していただきました。是非、ご覧下さい。

インタビュー日 : 2020年8月26日

不平等な富の配分

私がBitcoinのファンである最大の理由は、カンティロン効果にあります。リチャード・カンティロンは、18世紀のアイルランド系フランス人経済学者で1750年代に活躍し、現在カンティロン効果として知られる事象について説明しました。

お金を新たに印刷すると、現存のお金の購買力が低下します。したがって、例えば誰かがルピーまたはドルを貯金していて、毎日そのお金をマットレスの下に敷いている場合、お金にそれほど価値はありません。ムンバイの中央銀行がお金を印刷している限り、苦労して貯めたお金は貯めた人の気持ちには全く関係なしに減価していくのです。

新たに印刷されたお金に最も近い人たちは、以前のお金の量で均衡していた価格の状態で、新たな資金にアクセスすることができます。例えばバナナやヘアカット、自動車などの価格は、均衡価格に設定されています。

新しいお金が発行されると、印刷されたお金に最も近い人たち(昔は王様と宮廷、今は政府と銀行)が先に入手し、高級品の価格が暴騰することになります。

目を疑うほどの高価格で物件を販売する高級不動産があり、お金持ちの人は金とシャンパン入りのパンを注文し、金で焼いたパンに何千ドルもかけます。その一方で電気代を払うこともできない人もいます。このような所得格差の拡大が我々の目の前にあるのです。

多くのメディアは、この所得格差の拡大の責任は団体や組織にあるとして指摘をし合っています。しかし実際の原因は私たちの貨幣システムにあります。最初にお金へアクセスできる人から最後にお金を手に入手する人へと、不平等な富の分配が行われているのです。

お金が発行されて経済へ流通すると、人々は商品やサービスを買い始め、この行動が価格の上昇につながります。お金は新たに印刷され増加したにもかかわらず商品やサービスは一定量だからです。

記事の全文はこちらから無料でお読みいただけます。

デメルザ・ヘイズ氏(全文インタビュー記事)
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