「でんぱ」する恐怖 ーイシナガキクエを探しています(2)(3)感想ー
日記:5/19(注意:この記事は、「イシナガキクエを探しています(2)(3)」の内容に触れています)
こんにちは、ばなちょこです。
ついに最終回を迎えた「イシナガキクエ」、皆さん観ましたか。見てない方は下のリンクからどうぞ☟
最終回、なかなか不気味な終わり方をして大変満足です。今回は、今までの内容をまとめて、何が起きていたのか考えてみたいと思います。深夜2時半にこの記事を暗闇の中で書いているので、鳥肌たちまくりです。めちゃこわです。放送第一回の感想は以下にまとめてあるので、まだ読んでない方は是非☟
それでは、(2)から触れていきます。
まず、前回の放送にかなり反響があったようで、およそ3000件の電話が寄せられ、全国各地で目撃情報がありました。また、前回の放送時に寄せられた電話での「訪問介護先で見かけた」「病院で名前を聞いた」という情報はすべて誤りであり、手掛かりとなりうる情報は「米原さんの住宅に複数の人影」のみでした。しかし、これもいまだ真相は不明でした。
また、電話番号に何か秘密があるのではと思っていましたが、実際にはただの情報収集用の電話番号であり、このことから番組自体はまともで、イシナガキクエという存在のみが不可解であると考えられます。
今回の放送では新たに二つの情報が出ました。
まず一つ目は、心霊YouTuberのキラフさんの情報です。
映像は2024/2/9のもので、15年前から空き家で心霊スポットとなっている呪いの一軒家に行くという内容でした。キラフさんはその空き家で裏に番号が振られた複数の写真を見つけましたが、その写真の雰囲気が米原さんの持っていた写真と似ています。しかし、番組では大きな手掛かりになるかもしれないという発言にとどまり、実際にどれほど類似しているかは言及しませんでした。
二つ目は、上田怜歩那くんの見つけたビデオテープです。
生物研究会に所属する中学一年生の怜歩那くんは近所の池にビデオカメラが落ちているのを見つけ、その映像にイシナガキクエに似た人物が写っている、という情報でした。
映像は、二人の男が池に向かい、その水中で何かを探すといった内容でした。そこで見つけたのは、ロープで縛りつけられ、胸のあたりに肖像画のようなものがついている人型の何かであり、その肖像画がイシナガキクエに似ているのではないだろうか、ということでした。
今回は第2回、第3回をまとめて考察するので、とりあえず今は内容の紹介だけに留めます。
なかなか不気味になってきましたね。それでは第3回。
第3回は、今までとは異なり、安東さんのみで番組が始まりました。ここから、「今日はいよいよすべてが明らかになる」という期待と不安を感じました。
まず最初に、前回の放送にあった空き家の写真と水中の肖像画について触れていました。写真は検証の結果、米原さんの写真の人物と同一人物である可能性が高く、水中の肖像画はまだ不確定な部分があり、言及は控えていました。
次に、1987年にとある県で生放送されていたテレビ番組「THE ワイドSHOW」の映像が流れました。これは、連絡先が分からない人を番組が捜索し、スタジオで生対面するといった番組で、なんとそこに、米原さんが出演していました。若かりし頃の米原さんもイシナガキクエを探しており、その番組でも捜索は行われましたが、スタジオには現れませんでした。
現れませんでした、残念!となりここで番組が終わると思われましたが、ここから様子が変わります。米原さんはいきなり司会者に写真を渡しながら何かを訴えかけ、その後、連絡先の書かれた紙をカメラに映し出しました。
古い番組のため、会話部分にノイズが走り内容は聞き取れませんが、さすがに現代、その程度なら簡単に修復できました。番組が修復し聞き取れた内容は以下の通りです。
(写真を渡しながら)米原「何体も処理しているんです 35も」
「見つからないのが、一番いいんですけど」
(カメラに向かって)「キクエがもうこの世にいないってことを皆さんに確認してほしくて ここに来ました」
話を進めます。
米原さんは37年前にも番組に出演し、イシナガキクエを探していたのです。そしてその当時、テレビでとある住所と電話番号を公開していました。
番組スタッフがその場所に向かうと、それは米原さんの自宅ではなく、稲垣義一さんという男性の自宅でした。どうやら稲垣さんの母の乙さんは占いやお祓い仕事をしていたらしく、そこには乙さんが当時仕事に使っていた電話とその留守番電話の記録がテープで残されていました。そしてそこには、米原さんの留守電の記録も残っていました。内容は以下の通りです。
先生 あの米原です
いつぞやは どうもありがとうございました
1体見つけましたので
処置の方 お願いしたくお電話しました
代理人の方は 私の方で 用意しておきますので
とにかく 今回も よろしくお願いします
また、これはテレビに出演した後の記録でした。
ここまでの内容をまとめると、
・空き家の写真はイシナガキクエの写真
・水中の肖像画の正体は不明
・米原さんはイシナガキクエがこの世にいないことを知っている
・米原さんは何かを乙さんにお願いして「処理」している
・米原さんはイシナガキクエが見つからないことを望んでいる
やはり、「探している」という表現は合っているように思えます。
イシナガキクエという存在は悪霊的なもので、米原さんはその悪霊を滅するために乙さんと協力していた、というのがオチなのではないのでしょうか。イシナガキクエ(またはそれにまつわるもの)を1体、2体と数えていることから、イシナガキクエは何かを依り代として存在しており、それを効率よく見つけるために、生放送の捜索番組に出演したのではないのでしょうか。
しかし、ここで一つの文章が引っ掛かります。
代理人の方は 私の方で 用意しておきますので
とにかく 今回も よろしくお願いします
代理人とは何でしょうか。
これまで、米原さんは35体以上も処理してきたとありましたが、その処理方法はどのようなものだったのでしょうか。
そういえば、池で見つけた肖像画は、人型の何かに括り付けられて沈められていました。あれがイシナガキクエの写真だとすると、なぜ、そして誰がそのような行為をしたのでしょうか。番組では不確定な部分があると言って言及を控えていましたが、本当に不確定が理由なのでしょうか。なぜ、捜索番組の最終回が安東さんのみで、電話による捜索を打ち切ったのでしょうか。
疑問が積み重なってきます。
また、番組終盤にこのようなテロップがありました。
放送時間の関係上 一部お伝えできませんでした
一部、とは何でしょうか。
これ、番組は気づいてしまったのではないのでしょうか、米原さんの「処置方法」に。
古来より、人々は自身の穢れを祓うために、身代わりを使用してきました。有名なものとして形代というものがあり、多くは紙製で、穢れを移して川や海に流し、それを祓いとしてきました。
イシナガキクエが「穢れ」だとすると、米原さんや乙さんはどのようにして「祓い」をしてきたのでしょうか。形代を使用するお祓いをしていたと考えるなら、その形代には何を使っていたのでしょうか。
「代理人の方は 私の方で 用意しておきますので」
人を用意するという表現、引っ掛かりませんか?
また、番組の最後に、米原さんの死の真相、というより、番組が「亡くなった」とだけ伝えていた情報に追加する形で、とある県でのニュース映像が流れました。
2024年2月10日午前8時、群馬県桐生市(と書いてあるように見える)で焦げた人が倒れているという通報があり、駆け付けた警察によると、複数の焦げ跡と米原さんの遺体、近くにはポリタンクとライターがあった。署は自殺の可能性を含めて捜査を続けている。
なんと、米原さんは焼死していました。署は自殺の可能性もあるとしていますが、私には、ひとつ気掛かりがあります。それは、第一回で流れた映像にあった、米原さんの亡くなった後の自宅に現れた複数の人影です。ライトを所有していたことから、その人たちは何かを探していたように見えましたが、米原さんの死後、何を探しに来たのでしょうか。
米原さんは乙さんと協力して「処置」をしてきましたが、乙さんの亡くなった後、一人で処置をしていたのでしょうか。年齢の問題もあるため、誰かと協力していた可能性もあると思います。
遺体の近くには複数の焦げ跡がありました。なぜでしょうか。米原さんがこれまで行ってきたであろうことを考えれば、その正体、そして焼死の意味が見えてくるかもしれません。そういえば、米原さんの家族もみな病死・事故死しています。一生で事故死をする確率は1%であり、それほど高い確率ではありません。その上、皆が米原さんを置いて先立つという状況、不可解ではありませんか?そして、あれほど熱心にイシナガキクエを探していた米原さんが、自殺などするでしょうか?
まだ世にイシナガキクエがいるとするならば、誰がその「処置」をしていくのでしょうか。そして、この先、誰が「代理人」を務めるのでしょうか。
電波に乗せて伝播していく恐怖、TXQ FICTION。その第一弾、「イシナガキクエを探しています」。面白かったです。
ただ今の時間、4時48分。書き始めた時は暗闇だったのに、もう外が明るいです。でもねむいのでねます。
おやすみ。