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Bose Wave Music Systemの修理:コンデンサー交換で延命

奥様の使っているBoseのCDラジオ(Wave Music System MODEL:AWRCCC)のCDの再生がおかしいので修理してもらいたいと以前から言われていました。

症状としては、CDのシーク音が頻繁にして、音飛びがするという状態です。ラジオを付けっぱなしにして1時間くらいしてCDを再生すると、音飛びの頻度が減る感じです。

ネットを調べると、あるあるの不具合で、コンデンサーを交換すれば良いようなので、やってみました。

参考になるサイト

Jestine Yongさんの下記の修理のページが多くの人が参照している大元のようです。

また、hikaru0U29-_-さんの下記のページが参考になります。今回の不具合は、このページに書かれている①の症状とドンピシャです。

実際に修理するにあたっては、守谷工房さんの以下のページが参考になりました。多くの修理経験があるようです。

今回は関係ありませんが、下記もWave Music Systemの修理のページです。参考に貼っておきます。

下記の動画は、実際に作業する前に見ておくと、中の様子や分解の仕方が分かって良いと思います。

修理作業

ここからは、自分の修理作業の記録です。

本体を裏返して5本のネジを取ります(赤色矢印箇所)。

5本のネジを外すとカバーが取れます。

本体を元に戻して、カバーを持ち上げれば、カバーが外れます。
スピーカーコードをカバーしているスポンジはかなり劣化していました。

カバーを外した状態。
スピーカーケーブルの周りのスポンジがかなり劣化しています。

裏側のトランスを止めているビスを外します(赤色矢印箇所)。
電源ケーブルとスピーカーケーブルを止めているガイドからケーブルを外します(黄色矢印箇所)。

本体裏面内部

前面のパネルを肯定している2本のネジを外します(赤色矢印箇所)

本体前面のディスプレイパネル

パネルが外れて引き出せます。

ディスプレイパネルは2本のビスを外すと取り外せます。

スピーカーユニット(黒い部分)が外すことができます。ケーブルはつながったままで大丈夫です。

スピーカーユニットを上に持ち上げると、CDドライブユニットや基板が現れます。

CDドライブユニットを上に持ち上げます。ネジなどで止まってなく置いてあるだけなので、スピーカーユニットを外した後は、本体を傾けたりしない方が良いです。
CDドライブユニットを持ち上げるとし下からCDの制御基板が現れます。
基板につながっている4つのフラットケーブルを抜きます(赤色矢印箇所)。ケーブルは引っ張れば抜けます。

CDドライブを持ち上げると、制御基板が現れます。

2箇所のビスを外せばCD制御基板が取り出せます(赤色矢印箇所)。

制御基板のコネクタを外した状態

今回は関係ありませんが、電源やチューナー、アンプなどが載った基板はこんな感じです。

電源、チューナー、アンプなどが載った基板(今回は触りません)

CD制御基板のシールドの蓋を取り外します。小さなマイナスドライバーなどで、側面を順番にこじれば外れます。

制御基板のシールドを外した状態

シールド内の22uFの電解コンデンサーの劣化が原因らしいです。とりあえず2箇所の電解コンデンサーを交換してみました。

元のチップコンデンサーの外し方ですが、Jestine Yongさんのページに書かれているように、コンデンサーをペンチなどで回転させてねじ切るワイルドな方法で行いました。コンデンサを上に引っ張らないように下向きに押さえながら回転させると180度くらい回すまでにはで取れます。基板には影響が無いようですが、足が残るので、基板のパターンに新しいはんだをのせて、はんだ吸い取り機で吸い取れば良いです。

交換するコンデンサーは面実装用では無い通常の電解コンデンサーを用いた方が簡単です。シールドの高さに収まるように寝かせて取り付けます。

電解コンデンサーは極性があるのでプラスマイナスを気をつけます。元々付いている表面実装のコンデンサーでは黒いマークが付いた方がマイナスです。

シールド内の22uF2個を交換した状態

とりあえず2本のコンデンサーを交換した状態で元に戻して動作させたところ、CDがきちんと再生されるようになりました。

この状態でも良いのですが、シールド内のコンデンサーは全部交換しておきました。シールド外のコンデンサーに関しては今回は交換を見送りました。

交換した電解コンデンサーは以下の6本です。秋月電子通商で購入できるもので、耐圧はもとのより高いです。

  • 22uF/6.3V 2個 → 22uF/16V

  • 10uF/16V  2個 → 10uF/50V

  • 47uF/6.3V 1個 → 47uF/25V

  • 100uF/6.3V 1個 → 100uF/16V

シールド内の電解コンデンサ6個を交換した状態

コンデンサーを交換した後に元に戻して、最後のカバーをネジ止めしていたら、ケースのネジの受け側が壊れてしまいました。

カバーを取り付けネジの受け側が破損

他のケースのネジ受け3箇所もヒビが入っている状態で、後何回か開け閉めしたら同じ状態になりそうな感じでした。
経年劣化したプラスチックにタップでネジ止めするには強度的に無理があるような感じです。

破損までには至っていないがヒビが入った状態

壊れた部分はエポキシ接着材で接着した後、周りを金属用のエポキシパテで補強しました。カバーを被せたときに本体に干渉しないように補強しました。
他の3箇所も同じくエポキシパテで周りを補強しておきました。

エポキシパテで補強した状態

以上で修理は完了して、無事にCDが再生できるようになりました。
ネットで修理に関して公開されている方々に感謝です。

CD制御基板だけでなく全部の基板の中国製のコンデンサーの交換が推奨されているようですが、現状はそこまでしなくても良いようなので、さわらないでおきました。また、何か不具合が生じたときに対応したいと思います。

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