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経営改善のツボ③資金不足の要因を把握する

今回は資金不足の要因を把握することについてご説明します。資金繰りを改善するには資金繰り表を作り、まずはその要因を把握することが改善の第一歩です。

資金繰り表作成についてはこちら↓↓


資金調達の必要性はどんな時に生まれる?

資金調達の必要性

「資金繰りが大変で・・・」という「大変」の中身を理解すること。自社の財務内容の状況や、資金不足の理由を把握していない経営者は意外と多いです。まずは原因を探し、社内で打てる手も打ちつつ、資金調達をおこなっていきましょう。

資金不足になる主な理由:なぜ資金が足りなくなるのか?

①赤字による資金の不足

売上の低下や経費の増加などで赤字になると、資金も不足します。資金繰りは、利益を出すことでしか改善されないため、赤字の場合は赤字を改善しないと根本的な解決にはなりません。

②損益計算書に反映されない資金の流出による資金の不足

「勘定あってゼニ足らず」
損益計算書上が黒字であっても、経費にならない現金の流出の金額が、利益額よりも大きい場合、資金は不足します。(キャッシュフローがマイナスの状態)(例)売掛金の増加、借入金の返済、資産の購入、税金の支払いなど

③資金の回収よりも支払の方が早い、または金額が多いことによる資金の不足

a)「売掛金」が増加している
一見、売上が伸びているように見えるが、実際に現金は入金されていない状
態。回収よりも支払が先にくると、資金は足りなくなります。

b)在庫が増加している
在庫とは、「お金が商品になって倉庫に置いてある」ことと同じです。現金に変わらないあいだは、資金は不足します。

不良在庫はお金を寝かせているのと同じ

④設備投資による資金の不足

自己資金で買った設備ではなく、借入金をして設備などの固定資産を買った場合、その借入返済が発生します。
金融機関の借入金返済の原資は、基本的に「経常利益+減価償却費」として考えます。「毎年の減価償却費が借入金の返済元本より大きい」ことが理想で、減価償却費の方が小さいと、足りない分はその設備で稼ぐ利益で賄うことになります。
設備投資により思ったような利益が出ていない場合、返済により資金が不足します。

借入返済と減価償却の関係性

まずは赤字の解消を図ること

以上資金不足になる要因をご説明しましたが一番の要因は赤字であること。まずは赤字を解消することが必要です。赤字になっている要因は、①売上不足 ②経費の増加 によるものです。収益改善については次回以降ご説明いたします。


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