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【DJ漂流記】メキシコ編 Vol.1-Tijuana(ティファナ)

2014年11月にメキシコへDJをしに行った。
期間は3週間。メキシコ国内の6つの街で計7回DJをするツアーだ。
事の発端は、金沢に移住してまもない頃に友人からかかって来たTELだった。確か5月ごろだったか、、。
「メキシコから日本にDJで来てる2人組と昨日クラブで友達になって金沢に連れて行きたいんだけどそっち行ってもいい?二泊ぐらいしたいんだけど。」特に断る理由もないし楽しそうなので迎え入れた。
一人は白人でセルビア出身でアメリカの大学留学後にメキシコのモンテレイというところに移り住んでいるサルジャン。そしてもう一人は褐色でメキシコ人って感じの色男で名前はブランドン。彼はモンテレイ出身。
その二人と3日間温泉に行ったり茶屋街で呑んだり、家で海の幸山の幸を堪能して音楽聴いて互いのレコードを見せ合ったりして仲良くなった。
「メキシコに音楽を語り合える友人ができてよかった」くらいにしか思ってなかったが3ヶ月後、サルジャンから「招待するからメキシコに来ないか?DJツアーしようよ。」というメッセージが届く。
二人ともすごくいいやつだったしサルジャンなんか「俺日本人とマニアックな音楽の話がしたかったんだ」なんて言うような奴で疑いもなく二つ返事でOKした。

まずはメキシコシティに降り立つ

金沢からケチって夜行バスで8時間揺られ東京へ。成田までバスで移動し飛行機でメキシコシティまで16時間。家を出てほぼ丸一日かかってメキシコシティに着いた。

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サルジャンと落ち合い宿に落ち着く。ここで一泊し翌日にアメリカと国境の街悪名高きティファナへ移動。

ティファナへ

ティファナではサルジャンの友人クララ(キュートでめっちゃ明るい女の子)が空港へ迎えに来てくれた。そのままの足でDJをする現場へ。
メキシコシティとはうって変わり西海岸特有のカラッと乾いた空気。
そうそうラジオ好きな自分はカーステでラジオをなんでもいいからかけてくれと頼みチューニングすると、、、、。
ジャラララッララララー♪
ストーンズの「Waiting On A Friend」がかかった。
外の景色と空気、そして今のこの状況にまさにピッタリ!


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上の写真の右端の目を見開いてる男の子がすごい踊ってた。

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ティファナのMoustache barという店。

通りから面して中に入るとすぐにbarになっていて2階がLive House 。
店の奥に行くと広めの中庭になっていてそこでパーティーが開かれている。国境の街だけあってアメリカ人率が高い。みんなハイウェーでLAとかサンディエゴとかから来てるみたいだ。しかしこれだけ近いのにティファナ在住のメキシコ人は全く英語が喋れない人もいたりして不思議だ。

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ティファナ側国境からみたサンディエゴ

ティファナは危ない街だ。という噂も聞いていたが実際来てみるとそうでもないかな?いや。危ないところもあるんだろうけど見る限りはみんな楽しく暮らしてそうだ。ここはアートが盛んでメキシコでも大きなアートフェスをやってたり、ミュージックシーンとアートシーンが結構密接でいい相乗効果を与え合っているようだ。

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グラフティーの色使いもメヒコ風

どれくらいDJをしただろうか?人種も違えば曲によって反応も違う。
いつもはこの曲をかけたら次はこの曲。みたいな自分の中の盛り上がりの方程式が通用しなかったり、意図しないところで盛り上がったり。
この曲でそういうノリ方するんだ。みたいなカルチャーショックもありつつ
気がつくともう深夜の2時になっており若干お開きムードに。
この日はロサリトにあるクララの家に一泊。
小高い丘の住宅街に柵で囲った広い敷地に4台のトレーラーハウスが置いてありその一つに滞在。
もう一つはクララの家でもう一つはお父さんの家だそう。
朝、草刈機のエンジン音とロックの大音量で目が覚める。
外に出てみると向かいの家のおっさんが上半身裸で庭の芝の手入れをしている。
しかも80年代製とおぼしきデカいラジカセでロック専門のラジオ局をかけている。周囲の家の人は気にせず、むしろ一緒になって聴いてるような感じでもある。なんかこれはこれですごく平和な風景に見えた。
もしこれと同じことを金沢でやったらすぐ警察来るだろうな。
この日は午後にここから更にバハカリフォルニア半島を南下し次の現場エンセナダへ移動する。

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