【"軽薄"検証】Yankeesは何故Astrosに勝てなかったのか
10月20日,僕は昼から仕事の為にALDS第6戦を途中で切り上げ,行路についた。状況はヤンキース2点ビハインドの4対2。グリエルに打たれたスリーランが終盤になるにつれて悔やまれる試合展開。アストロズの強力で盤石なリリーバーを打ち崩すビジョンは徐々に薄まっていく。
職場についてからちらっと中継を確認。試合は9回オモテ。ガーディが空振り三振を喫し,1死1塁という場面でD.J.ラメイヒューが打席に立つ。
この男,デンバーから下山してきたのに成績は上り坂というすごい男なのだ。守護神オスーナの直球をライトに払い打つ。スプリンガーが追う。ジャンプ一番が届かない。ラメイヒュー,起死回生・乾坤一擲の同点ホームラン。大仕事をやってのけた。一塁ベース付近で雄たけびを上げるラメイヒュー。ヤンキースファンの鬱憤を代弁するかのような叫びだった。
9回裏,簡単にアウト2つをとったかに見えたチャップマン。四球でランナーを出すと続くアルトゥーベに外角高めのスライダーをレフトスタンドに運ばれえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええあああああああああああああああああああああああああああああああああああああいやああああああああめめめめめえええええええええててててえええええええええええええええ!!!!!!!どお”じで!!!どおじでうだれるのおおおおおおおおおお!!!!!!!!!いやだああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!
今ほど,映像が一部乱れましたことを深くお詫び申し上げます。
改めまして,みなさんどうも。ヤンキースが負けて食事が喉も通らないALCS敗退芸人です。A"strong"s 、めちゃくちゃ強敵でした。。WSHとのWSはどんな戦いになるかとても楽しみです。HOUファンの皆様,本当におめでとうございます。来年こそは。。。
今回のNoteでは,表題の通りヤンキースはどうしてアストロズに勝てなかったのかを僕が理解できる範囲の上辺だけ切り取って軽薄に検証していきたいと思います。徹底検証するとかいうのではないのでそこだけ留意してください。
①不調打者が打線を分断
まずはこれでしょう。MINとのALDSから打順の変動はあったものの,スターターの面々は全く変わり映えしなかったのはご存知の通りです。エンカルナシオン(DH),グレゴリウス(SS),サンチェス(C),ガードナー(OF)らを固定。エンカルナシオンは第5戦でスタントンとスイッチしたものの,第6戦には出場。上記の四人のALCS打撃スタッツは以下の通り。
エンカルナシオン .056(18-1) 0HR 0RBI OBP.227 OPS.338
グレゴリアス .217(23-5) 0HR 0RBI OBP.217 OPS.478
サンチェス .130(23-3) 1HR 3RBI OBP.167 OPS.428
ガードナー .136(22-3) 0HR 1RBI OBP.208 OPS.345
それぞれ4~7番に名を連ねることが多かった為に上位に座するラメイヒュー,ジャッジ,トーレス(三人合わせて6試合で30回出塁)が作った好機をことごとく分断。得点機を塵に変えた。
このポストシーズンはラメイヒュー,アルシェラのようなシーズン中にコンタクトヒッターとして成績を残した打者が成績を残した半面,上記4名のような低打率打者はレギュラーシーズンよりも大きく成績を落とした。
投手のレベルが上がるにつれて,失投を長打にしてきた打者が苦戦するのは無理もない。
しかし,ヤンキースには他に打つ手はなかったのだろうか。
②メイビンの起用方法
4月,ジャッジの故障離脱に伴い獲得したキャメロン・メイビン。レギュラーシーズンではAVG.285 11HR OPS.858を残し,地区優勝に大きく貢献した選手だ。
しかし此度のALCSではスタメン出場ゼロ。スタントンの代走要因となり果てていた。
例えば不振のガードナーに代わり,先述のラメイヒュー,アルシェラに続くコンタクトヒッターとして彼を起用することはできなかったのだろうか。メイビンはセンターの守備経験も豊富で,攻守ともにバランスを崩すこともないように感じる。
同等,それ以上の役割を果たせるマイク・トークマン(AVG.277 13HR OPS.865 DRS+16)の故障もかなりダメージであったのは言うまでもない。
ただ,ガードナーは今回含めて60試合以上PSに出場しており,ベテランの経験にブーンが何かを託したかったのかもしれない。もちろん,ここには残念ながら結果が伴わなかったが。
③ボイトの故障
昨年のワイルドカード。アスレチックスの守護神トライネンから勝負を決めたスリーベースを放った男を覚えているだろうか。熱き巨漢ルーク・ボイトだ。
ボイトは昨季,STLとのトレードで加入後,目まぐるしい変貌を遂げて故障続出のヤンキースを支え続けAVG.263 21HR OPS.842の好成績を収めた。終盤につれて序盤の連続出場がダメージとなったのか故障と不調で成績を落とした。現在はオフに手術も視野に入れて療養中である。
今回のPS,不調のエンカルナシオンを下げることが出来なかったのは彼の不在がかなり大きいだろう。
また,1Bを守れるボイトの不在は他にも影響が。
エンカルナシオンの1B守備に不安を感じたヤンキースは2B本職のラメイヒューを1B守備に就かせた(結果的にPSで3失策)。この為,2Bにはトーレスが入らなくてはいけなくなり,必然的にSSには不調のグレゴリウスを固定せざるを得なかったのだ。
(詳しくは,以下の記事内「野手版ローテーション」を参照)
DH,SSのスイッチを封じられたヤンキース。「もしボイトがいれば」と思ってしまうのはやめておこう。
サンチェスの捕手固定については代替要員はオースティン・ロマインのみであったので致し方ないだろう。ただ,第5戦で見せたあの守備を来年もやられるようでは参ってしまう。
④オッタビーノの不調
ラメイヒュー,オッタビーノ,トークマン,トゥロウィツキー。ここはデンバーか?と思った昨オフの補強。トゥロは春先の故障が起因となり現役を引退。本当にお疲れさまでした。
アダム・オッタビーノは大車輪の活躍を見せ,73登板 防御率1.90という異次元のリリーバーとして君臨。PSでも働きに期待をしていたのは言うまでもない。
ALCS 5登板 2.1回 6被安打 4失点 防御率11.57
これは一番の誤算だったかもしれない。確かにシーズン中のスタッツはERA以外があまり芳しくなく,「どこかで揺り戻しがくるはず」などと思っていた。しかしそれは杞憂に終わってくれたのだ。レギュラーシーズンまでは。
シーズン登板数からすれば疲労がここで出てしまったのかもしれない。それは百も承知だ。ただ第二戦に不振のジョージ・スプリンガーに打たれた同点ホームランはあまりにも,あまりにも大きすぎた。これが延長サヨナラ負けに繋がったのは紛れもない事実である。
他の試合でもアウトを楽に取れない場面が目立ち,他のリリーバーにシワ寄せが行ってしまうシーンが相次いだ。
オッタビーノ,ブリットン,チャップマンの流れをうまく作れなかった,いや作らせなかったアストロズ打線はやはり恐ろしい。
最後に
総括すると,シーズン中はバックアップの豊富さで勝ち上がっていたのに,ポストシーズンはそれが全く生かせなかったのかなと思います。
理由を上げればまだまだ沢山ありますが,文字に起こすのは疲れるので今回はこの辺に。このnoteだけをみると不満たらたらですが,今年のヤンキース,本当に強かった,いや強すぎたくらいだと自負しています。故障者あれだけ出て一位独走ですよ。ほんっとうに楽しいシーズンでした。それ以上にアストロズが強かったんだなと思います。
本心で不満を一つ言うならば,やっぱり見たかったスタントンの決勝ホームラン!!来年は頼むぞほんとに!!