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【NYY】一塁手問題-「Matt Olsonのトレード案」

以前のRule5プロテクトにかかるnoteにて,当時噂となっていたOlsonの獲得話を批判したことがありました。その考えは今なお1mmも揺らぎませんが,念のためにOlson獲得に要するプロスペクトはどの程度なのかをおさらいしたいところ。今回はTrade Simulatorを使用したいと思います。
ここで留意したいのが,OAKはあくまでも公平で対等なトレードではなく,"shoot for the moon",すなわち莫大な対価を求めているといった点です。OlsonのValueが現在45.3mtvとすると,+10mtvとなる55mtvがボーダーに成りえるでしょうか。

実は噂が出た段階でこんなtweetをしていました。肌感覚ではこのくらいが「対等」なラインと考えていましたがTrade Simulatorを用いて検証してみます。

ほぼ正解じゃないでしょうか。個人的にAFLで5本の指に入る活躍を見せたDunhamの価値はもっと高くても・・とはおもってしまいますが。
このDealの大目玉はやはりOswald Perazaでしょう。フロアーも高い上に毎年成長を見せている点で,現状Yankeesの手札で最高のカードといえます。(ただしOAKにはすでに守備が上位互換のAllenがいるため,需要があるかどうか)
次点のVargasは守備・走塁で非常に高い評価を得ている19歳の遊撃手であり,Fangraphsは彼をNYY傘下4位の有望株と位置づけているほど。彼はポテンシャル要因です。
Gomezは半ば頭数要因ですがプロスペクトとしてのValueは申し分なしでしょう。(注釈ですが,これはYoendrys Gomezの方であり,剛肩豪打の捕手Antonio Gomezではありません。)
Voitを付けることによってOAKのデプスにも配慮した形となるでしょうか。守備力は天地ほど差がありますが,2018-2020年の成績を162試合換算するとBA.278/43HR/OPS.913に達するなど,万全であればMLBでも上位に入る打撃力があることは証明済みです。(2022Salaryが5.2MであることがOAKの懸念に成り得るでしょうか)

しかし冒頭で述べたとおり,OAKの目論見は「対等」なトレードでないため,もう一枚ほど名の知れたアセットが必要でしょうか。

流石にVolpeDominguezPereiraMedinaのいずれかをここに加える体力はないでしょうし,次点でAustin Wellsに白羽の矢が立つでしょうか。まだ21歳と若いですし,Low-AとHigh-Aで完成度の高い打撃を披露している点は好材料。また,AFLでもDunhamとともに3.4番を担いOPS1.034を記録し,2020年ドラフト1位の実力を見せつけました。捕手としての守備力には触れませんが,足はそこそこ速いためコンバート可能と捉えましょう!ではWellsを加えてみるとどうなるか。

当初予定していた55mtvに達すことができました。
1つ懸念としては,NYY側のアセットには40人ロスター入りしている選手が3名(Peraza,Gomez,Voit)いるため,OAK側としてはロスターのやりくりに支障がでる可能性が。
ここはヤンキースの補強ポイントであるSSに就けるUTとしてPinderを加えてもらうことでWin-Winにいたしましょう🥺

これはなかなかにOAK側に配慮したプランなのではないでしょうか。(あくまで一方的に「NYYがOAKに配慮」しただけですが。。)
いざ精算してみます。

オーバーペイとなっていますが,これも当初の目的を果たしたといえるでしょう。正直これ以上の対価を求められるのであってはOAK側も他チームと交渉したほうが絶対に良いです。良い感じのミッドプロスペクトは先のTDLで大放出したので。

ちなみに,今の取引からWellsを抜いてみると・・・

ただ,これで成立はきびしいと思っています。別にOAK側はトレードを焦る必要がないのでゆっくり最適解なチームと合意してほしいですね。

NYYファンとしては2年後のことを考えるとVolpeの遊撃守備にかけるよりも,彼を二塁手にコンバートし,Perazaを遊撃手に添える方が正確と考えており,いくら同じポジションだからといって放出は早計かと。
攻守で貢献が見込めるOlsonを獲得できたとしても2022年は先発2番手や中堅手,遊撃手と穴が空いている状況のため,WS制覇の可能性が飛躍的に上昇するかは微妙。
それであれば同じアセットを使ってでも不良債権の解体に動いてほしいですね。

最後に

MLBのトップに鎮座する悪君の暴挙。神罰が下る審判の日は近いでしょう。


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