ブリュッセルお姉さん

猫三匹と一緒にヨーロッパで暮らしています。

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最近の記事

心の分断を考えてみる

ブリュッセルでテロ事件が起きた。 少し昔になるけれど、2016年から2017年にかけてパリとブリュッセルで発生したテロ事件が思い出されると、ここの友達が言っていた。 「心が分断しているのを、私たちは気が付かないで、あるとき突然、暴力となって眼の前に現れるのよ」 その言葉が忘れられなくて、今日はなんだか重苦しい気分で過ごした。 警察に撃たれて亡くなってしまった犯人の彼も、街の人々は「いいヤツだった」みたいなことをテレビのインタビューで証言している。じゃあ、どうして、そん

    • やっぱり・・・

      私が嫌いな雑誌が廃刊になった。 すごくネガティブなオーラをまとった文章で、表紙を見るのもいやだったけれど、やはりそんな気持ちにさせるものは、遅かれ早かれなくなっていく。 そりゃそうだよ。やっぱりね・・・ 言霊っていうものがある。ネガティブな言葉は、ネガティブな災いをもたらす。 ポジティブばかりがいいわけじゃないけれど、読む人を不快にさせるだけってどうなの?と思っていたから、そうなるわけだ。 しばらくノートに書いていなかったけれど、私はとても元気。 毎日ジョギングし

      • 波動

        私は日本食がなくても全然大丈夫な人だが、 ベルギーで新しくできた友人が「日本食を食べてみたい」というので、 お米、味噌、醤油、海苔なんて、替えがきかない食材を買いに 近所の日本食材店に行ってみた。 小さなお店に一歩入ると、やっぱり日本の雑然とした雰囲気のなかで 祖国のゴチャゴチャした世界を、いやがおうにも思い出してしまう。 どうして異国でも、日本やアジアは雑多な空気を醸し出すのだろう? なぞだ。ლ(ಠ_ಠლ) あらかた必要なものをカゴに入れた後、 フライヤーなどがこれま

        • 国という枠を溶かす

          やっぱり、日本という国を離れたら、 もう国という枠組みはいいんじゃないかと思うようになってきた。 パスポートとか、消せない過去とか、そういうものは、 しょうがなく、しばらく日本というものに依拠しているかもしれない。 でも、なんならパスポートは別のものにすることができる。 新しい思い出も増やせばいいじゃない。 だから、 今、この瞬間にも、自分は日本人ではないし、ベルギー人でもない、 国家という枠組みを、ぽいと捨ててしまうことは、 意識のうえでは、 可能だと思った。

          ミーのこと

          ミーはとても臆病。 知らない人には絶対近づこうとしないし、 私以外の誰からもエサをもらわない。 でも、私にはべったり甘えてくるし、彼がとても賢いのは私は知っている。 いざとなれば足も早いし、ネコ同士で戦っても負けない。 私が落ち込んでいるときに、一番気を使ってくれるのもミーだ。 もし彼が人間だったら、ちょっと頼りないかもしれないけれど、 結婚していたかもしれない。笑 友人たちを家に招いて食事会をするときなど、 絶対にミーはじっと隠れて姿を現さないから、 友

          ブリュッセルと恋

          毎日のように外をブラリ歩いていると、 ブリュッセルという街は、なかなか肌にしっくり馴染んでくる。 気さくだし、おしつけがましくないし、シンプル。 かといって、下品なところは微塵もないのが、かっこいい。 だからって、ブリュッセルのような男が突然現れて、 「お姉さん、お茶でもどうですか?」とはならない。 私のほうが、心が開いていないのかもしれない。 恋とはそういうものだ。 まずは、心を開いて、パタパタと蝶のように羽ばたく恋を 外界に放してあげないと、なにも訪れな

          伝統と正義

          日本という国は、人間関係がとても伝統的。 それは、年長者を敬い、仲間を大切にし、後輩は厳しく指導しつつ優しさで包んであげる。 素敵な文化だと思う。 でも、、、 でも、、、と日本の外にいる私は言う。 でも、、、その後が書きにくいけれど、ちょっと書いておきます。 でも、年長者が尊敬できる人じゃなくて、仲間もそんなにいないし、後輩は指導できるようなタイプじゃない、、、こともある。 そんなことって、ないですか? 私だけですか? 別に欧米の価値観だけが素晴らしいとは言わ

          曇り空

          ヨーロッパは熱波ですごいという報道があったけれど、 ベルギーはそうでもない。 たしかに、2日間くらいオーブンの中にいるような感覚がした。 でも、それは外出するとそうなのであって、 屋内では熱を感じない。 やっぱり、湿度が低いというのは、こんなにも影響があるのだなと あらためて思った。 それで、今はというと、うっすら曇っていて、 ギラギラと凶暴な太陽から、真綿のような雲が守ってくれている そんな不思議な国がベルギー。 曇っているのは、悲しいことだと、 青い空がきれいなの

          ベルギー到着

          ベルギーに上陸した。 晴天。 わずらわしい日本のしがらみをすべて断ち切って、 これまで何も縁がなかったヨーロッパの小国に来た。 私のキャンバスは真っ白だけれど、 この国はとても深い歴史があって、 人々の暮らしが積み重なって、 分厚い本をこれから読むぞーという予感に満ちている。 時差のせいで少し眠い。 これからとりあえずホテル。 私も新しいページを開いて、新しい人生をはじめる。