世界の化学物質過敏症患者数
世界中で、化学物質過敏症の発症者は、増加傾向にあります。
日本の化学物質過敏症発症者は、15年以上前にあたる2005年に京都大学大学院教授らで行われた成人を対象に行った調査では、全国で約70万人、子どもも含めれば100万人と推計されました。
2018年に、上越市で行われた小中学校の児童を対象にしたアンケート調査では、化学物質過敏症様状態を示す児童は、回答数の12,1%になります。
この数字に日本の人口を掛けると、潜在的な化学物質過敏症発症者は、一千万人規模にものぼることになります。
この回答は、化学物質過敏症の確定診断者ではなく、また児童に限った回答になりますが、世界的な成人の化学物質過敏症患者の数値と重なる部分があります。
アメリカで化学物質過敏症と診断された患者は成人の12.8%、スウェーデンでは12,2%、ノルウェーで15,2%という研究結果が出されています。
世界の化学物質過敏症の患者分布をまとめている患者会によると、化学物質過敏症患者は、世界中に分布していて、特に先進国に多いことがわかっています。
これは先進国の方が、医療にかかりやすいシステムが整っていたり、化学物質過敏症の周知が広まっているからかもしれません。一方で、先進国特有の環境状態によるものとも考えられます。
また、化学物質過敏症患者の男女比は、世界的に、女性が優位に多いことがわかっています。
参考文献
臨床環境医学(第27巻 第2号) 2019年
疫学調査からみた日本の環境過敏症患者の実態と今後の展望
上越教育大学特別支援教育実践研究センター紀要 第26巻 2020年
化学物質過敏症-上越市における調査結果に基づいて-
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