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短編小説02「金色のライオン」


 その日、僕は夢を見ていた。
 金色のライオンに乗り、世界を飛び回る夢だ。――冷静になって考えてみれば、いったいどんな内容なんだよ、と突っ込みを入れたくなる内容でもある。それはさておき、おかげで僕はいい気分で目を覚ますことが出来た。
 晴れ晴れとした気分。体調はかなりよかった。このまま走り出そうかと考えてしまうほどだ。右を見る。
 そこには箪笥があり、僕の制服が入っている――

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