あのたび -トバ湖と負け続けの日々-
メダンのBCA銀行2階で両替できた。100円=6917Rpで2万円分を替えた。なかなか良いレート。
インドネシアは島国なので船の移動が多くなる。ロンリープラネットというガイドブックによると、インドネシア全島を周航している会社はペルニという。そのオフィスがメジャーな都市にはあるというのだがメダンでは見つけられなかった。2003年当時、スマホもSIMカードも無いのでネット屋を見つけて入るが日本語は読むことも書くこともできず。英語で検索しようとするが回線が遅すぎて全く調べることができず時間の無駄だった。
バナナは便が固くなると聞いたので毎日バナナを買って食べた。一房10本くらいついてて3000Rp(≒50円)と安い。夜はよくわからないレストランに入ったが17000Rpと高かった。宿で寝ると変な虫に噛まれた。1cmくらいの丸い赤い跡がついた。南京虫か。かゆい。安い宿はこれがあるからキツい。停電もするし。
翌朝、スマトラ島の避暑地であるトバ湖をめざす。ツーリストオフィスへ行くとミニバスが45000Rp(≒700円)と距離にしては高い。ローカルバスを乗り継いで行くことも考えたが探すのと値段交渉がめんどくさい。タクシー代と思えば安いか。出発の11時半まで時間があるからと青年二人がランチを食わないかと誘ってくる。ポテトとソト(野菜スープ)は旨かったが、どうしておまえらが食った分までボクが払うのか??? は?謎。3人分で17500Rp。
トバ湖は琵琶湖のようなおおきな湖でその真ん中に、湖の4分の1くらいの大きさの島っぽい大きな陸地がある。バスで到着したのは湖岸のパラパトという町。そこからさらに4000Rpの船と2000Rpのバスでトゥクトゥクという町のSONY Cottageへ送ってもらった。
この宿がバリ島を除けばインドネシア最高クラスの宿だった。なんとバスタブがありお湯が出る。そして圧倒的にキレイが蚊がいない。高原なのでエアコンなくても涼しい。1泊20000Rp(≒280円)でこのクオリティは驚きである。スタッフの女の子がやたら色っぽく綺麗だが連れ込み宿というわけでもなかろう。
夕食は宿でスペシャルフライドライス鶏肉ロースト付き。12000Rpと高いが美味い。たまには豪遊もいい。
翌日、インドネシア人の青年にトバ湖周辺バイクツアーをすすめられるが体調が悪いふりをして断る。あまり旅行者がいないからか、久しぶりの旅行者だからか青年は稼ごうとがっついてくる。いい加減辟易してくる。
いやもう明日次の街へ行くから、というとじゃあそこのバスを手配するから買えとくる。どこへ行くんだ何時だとまくしたてる。確かにローカルな交通手段をつないでこの国を移動するのはかなりしんどい。あきらめてブキティンギだというと140000Rpだという。たっか! めんどくさくなってはいはいわかりましたよとチケットを買う。すると、お釣りの1万Rpでなんか食わせろ、腹減ったんだと言う。何いってんだてめーアルコールの匂いしてるじゃねえか!
リゾート地とか観光地とかに来るとこういうことがままある。インドネシアでは入国から負け続けの日々だ。この流れを断ち切って変えていかねば。
昼はトゥクトゥクの町を散歩するが雨が降り洗濯もできず。赤道直下ではあるが高原なので寒くてお湯も出なくなり風呂も入らず。夕食はチャプチャイ。どんな料理かと思うとなんのことはない野菜炒めにあんかけ。9000Rpは高い。どうも食事代の相場がつかめない。
スタッフか地元のレニという女の子がロビーでダンスのあとキスをしてくる。これがただのあいさつなのか夜のお仕事なのかは区別がつかない。インドネシアは基本的にイスラム教なのだが真面目に守ってスカーフをしている女性は少ない。だいぶゆるい感覚のようだ。
その夜は一人で寝た。
(つづく)