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#31 - Carry On (キャリー・オン) - 【 Dan Vasc を聴こう】

今回は、#30 で話題が出た、ブラジルを代表するヘビーメタル・ボーカル  André Matos  (アンドレ・マトス) のカバー曲をご紹介したい。

アンドレは、Angra  (アングラ) や  Shaman   (シャーマン) などのボーカルを歴任し、2019 年6月に 47 歳で急逝した。

Dan Vasc  (ダン・ヴァスク) は、直後にレコーディングしたこのカバーをアンドレに捧げている。

尚、今回のカバー制作に当たり、アメリカのバンド   Shadowless  (シャドウレス) のギタリスト  Garrett J Peters   (ギャレット・J・ピーターズ) が、僅か 36 時間ほどで音源を用意してくれたそうで、ダンは彼に大変感謝していた。

以下、歌の後のトークを要約する。 



「敬愛するアンドレの心臓発作による急逝に、ひどく打ちのめされている。
数日前には  Avantasia  (アヴァンタジア) のライブで、Tobias Sammet  (トビアス・サメット) とステージ上を走り回っていたのに…」

「彼は、今のダン・ヴァスクを形成するパズルの基礎となるピースだ。
ファルセットの権威である彼の声を研究し、くり返し練習したものだった」

「また彼は、ブラジルにヘビーメタル文化をもたらした機械の不可欠な歯車だった。
今のブラジル人メタルシンガーは、99 %が彼の模倣だと言っても過言ではない。
それほどの影響力を持っていた」

「彼の単独ライブで、光栄にも前座を務めたときがあった。
彼はとても親切で、わざわざ控え室に立ち寄って自己紹介し、まだ無名だった俺やバンドに興味を持っていろいろと尋ねてくれた」

「世界は、"並外れて高い技量の音楽家 / 作曲家 / 歌手" であり "優しい魂の持ち主" を失ってしまった。
心からお悔やみを申し上げる」



最後に、アンドレの在りし日の映像が流れる。
以下、彼の言葉の全訳である。


「もしも、もうすぐこの世を去らなければならないとしたら、幸せな気持ちで逝くだろう。
今日まで与えられてきたすばらしい機会に、本当に感謝したいと思う。
なぜなら、大勢の人々と多くのことを分かち合えているからだ。
これが真のアートなんだ。
思うに、それこそが、人生においてほんの僅かしかない "価値あること" の1つなのかもしれない」






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