見出し画像

外国人一押しの熊野古道を歩いてみた その1(マイカー移動で馬越峠編)


日本で一番の場所、熊野古道


日本に滞在している外国の方に、日本で一番良かった観光地は?、と聞くと、何人かの方が、熊野古道!、と即答してくれました。

え、熊野古道?
随分と通好み、と驚きました。
でも好きになると自分で何度も通い、さらには家族まで海外から呼び寄せ繰り返し通うほどに好きになる場所らしいのです。

子供の頃から何度も苔生した道の写真を見た覚えはあるけど、それほど価値ある場所と思っておらず、熊野大社や那智の大滝は行ったのに、道の方は歩いたこともありませんでした。これでは地元の日本人として何の相槌も打てずに大変恥ずかしい、ということで今回、石畳の美しさで有名な馬越峠と、紀伊の松島を見下ろす絶景で有名な始神峠を歩いてきました。

熊野古道の全長はとにかく長い!

熊野古道と一口に言っても、全長600km以上、世界遺産指定部分だけで200km以上はあります。しかも数十箇所分断されています。バスツアーでもないのにどうやって、ここぞというところにたどり着けばいいのか全く分からないのは確かです。そんな時、頼りになるのはやはり観光案内所。今回は尾鷲の観光案内所の資料にお世話になりました。もちろんネットの情報も使えます。

マイカーなら馬越峠登り口駐車場がオススメ

まずは馬越峠(まごせとうげ)登り口に朝10時半に車で到着です。800m離れた道の駅海山(みやま)の広大な駐車場もありますが、登り口には5台分くらいの駐車場があり、鷲毛バス停もすぐ横にあるので、ここに停めるのがベストです。ちなみにここまでゴールの尾鷲駅から戻ってくるのにタクシーだと2200円、バスだと380円、20分弱かかります。

ちょうど登り口を外国人の若い女性が1人でゆっくり登っていました。どこから来たのか聞いてみたら、ドイツからとの事でした。さすが熊野古道。スペインの巡礼路並みに世界から集客している、と驚いたのも束の間、結局、その日に会えた人間は1人だけ。二つの峠で誰にも会えませんでした。平日だからでしょうか?

登り始めからすぐに驚くほど広く美しく敷き詰められた石の通路が延々と峠に向かって続きます。あまりにも苔生した石畳の緑と手入れされた檜林の木漏れ日が綺麗で、これが昔から変わらない景色として本当に今なお残っていることに感動します。

これが外国人を虜にしている水と緑の世界


何より、峠頂部以外はいつも美しい渓流があちらこちらに流れ落ち、清らかな水の美しさと豊富さ、絶え間ないせせらぎの音に圧倒されます。これが日本の自然の美しさとして外国人を虜にしている熊野古道の世界か!

まあ、年間降水量が4000mmを超える紀伊半島。ここまで緻密に強く美しく作り込まれた石畳の道は水の流れとの長い戦いの歴史を物語っているのですね。

馬越峠のコースタイムは実質2時間?

コースタイムとしては11時にベンチのある展望台、11時8分に巨大杉、11時15分に馬越峠到着でした。つまり上りが45分間で、あとは下りです。11時半に夜泣き地蔵、途中で昼食を食べて尾鷲駅に12時30分到着でした。馬越峠は2時間弱で歩けそうな手軽なコースでした。

出発地点の鷲毛バス停行きは13時42分発でした。1時間ほど、近くの神社やお寺、商店街、観光案内所等を見て駅に戻るとマイクロバスのような小さなバスが来てくれ、SUICAでささっと送り届けてくれました。幸いまだ時間は14時、天気もいい。次の始神峠に向かうことにします。

尾鷲神社の大楠。推定樹齢1000年以上とか。

追記
馬越峠から片道30分かけて天狗倉山(てんぐらさん)まで足を伸ばして尾鷲湾を見下ろすのも定番コースだそうです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?