ウチの猫の七日間戦争
ウチの猫は性格がネコなので、ある日突然七日間戦争を始めたりする。
キャットタワーには『解放区』の横断幕(区の字の中のとこは肉球)。
ぱっと見はキャットタワーでくつろいでるだけのように見えるが彼に言わせれば“籠城”らしい。
完全に疲れるやつだ。
僕は年に一度の一週間リフレッシュ休暇の初日だというのに……。
🐱「これは訓練ではない」とのこと。
全ての予定をキャンセルした僕は、キャットタワー上で、seven days WAR のコーラスのところをニャーで歌っているウチの猫の説得を始める。
今更ながら、なんでこんな高さのあるキャットタワーにしてしまったんだろう……。七日間戦争のリスクについてもっと考えておけばよかった。首が疲れる。
一日に数度のゴハンの時間以外の七日間、互いの主張(?)は平行線を辿った。というよりは、要求を思いつく前に立て籠ってしまったらしく、肝心のところで歯切れが悪い。動機が猫だ。(まきでお願いします)
そしてこう着状態のまま7日目の夜。明日からは会社だ。日付が変わる前に早く寝たい。
僕「何が気に入らないんだ。話し合おうじゃないか」
🐱「ズバリ、校則が欲しい」
僕「え?なぜ?」
校則が気に入らないちゃうんかい💦
🐱「猫って自由気ままじゃないですかー」
かーって聞かれても……
僕「そうですね」
🐱「だから校則とか羨ましいんすよねー逆に」
ウチの猫はきちんと座り直して尻尾で足を丁寧に巻き込んだ。
僕「そうなんですねー、逆に校則どうぞ、いくらでも作りますよ」
守る気あんのかよ
🐱「あ、今、守る気あんのかって思ったでしょ」
僕「あ、いや💦」
🐱「だめだよ飼い主のくせにペットを信じないなんて、内申点に響くからなー」
とにかく僕は墨汁をすって筆でたくさんの校則をウチの猫のために書いて壁に貼ってあげた。
髪型とか、服装とか、私物とか、盛り場のとか、それっぽいのを適当に列挙しただけだけど。
ウチの猫はキャットタワー上で伸びをしながらそれを読み終えると、満足したらしくようやく一段一段降りてきた。
あと一段で床だ。
よかったーようやく終わったー
と僕が思ったら
仮装大賞の最後のひと推しみたいに
ピコン、ピコンと
また上に登りだした。
なんだ、なんだ💦
一番てっぺんまで行ったウチの猫は、叫んだ。
🐱「くだらない校則を今すぐに廃止せよー!」
シャーシャーとかなり興奮気味だ。
seven days WARがまた流れた。
八日目の始まりの知らせだ。
終