【書評】『赤白つるばみ裏』あなたの声には価値がある
楠本まきさんの漫画は昔から大好きで、作品が出るたびに買って読んでいた。
だから『赤白つるばみ』の「ジェンダーバイアス」についてのひとコマ(「ジェンダーバイアスのかかった漫画は滅びればいい」というセリフ)が話題になった時は、こんなことを一読者が言うのはおこがましいけれどとても誇らしかった。今までの作品からも、はっきりと「フェミニズム」という言葉で表現をしていたわけではなくても、平等や自由な世界観はちゃんと伝わっていた。好きな人がやっぱりちゃんとフェミニストだったことに安心してし