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知人に統合失調症を心配された時

統合失調症を自分で理解できるほど発症してから数年が経ちました。
最初の頃はそれが統合失調症だとわからずに苦しみました。
病院にいこうという発想にすぐいたらなかったのもそれが病気であることがわからなかったからです。聞こえてくる音が幻聴だとはじめのうちはわからなくて、耳が良くなっただけだと思っていたころもありました。
幻視が見えているのも病気だとは思わずになにか霊の世界にでも目覚めたのかと思っていました。それに加えて幼い頃から病院には行くなという教育方針の中で育ってしまったために病院に行くという考えが選択肢の最後の方に追いやられているのも原因の一つだと思います。

自分が統合失調症の症状に気づく前に統合失調症の可能性について何年も前に指摘してくれた知り合いがいました。その知り合いは私が幻聴が聞こえていることを知っていたようです。どうやら聞こえていない声に反応していたことがあったようです。また、自分では空耳だと軽く考えていたのですが、他の人達と明らかに違う内容の話をしていることが何回かあったことも記憶しています。その数回のことで私が統合失調症であると判断したようですが、その時はその指摘が理解できなかったことを覚えています。統合失調症ではないかと聞かれたときは大げさにありえないと否定したように記憶しています。
今になって振り返ってみると幻聴などの症状が統合失調症の症状であるとわかりますし街中で多くの人が自分を噂しているように聞こえてくることがあったり、人が話してる内容と違う内容で困ったこともありました。
その当時の手帳を見返すと、人の話をよく聞く。周りの状況をよくみてから話す。など自分の耳がおかしくなっていることに気づいていることがわかります。当時の解決策はテキトーに聞いてテキトーに話すでした。テキトーに話していると不思議と幻聴で別の内容で聞こえるようなことはなくなりました。それ以降目立った聞き間違え幻聴はその頻度を減らしていました。

その当時統合失調症に気づいて治療にあたっていれば悪化を防ぐことができたかもしれないと思うと、自分の知識の無さと他人が指摘してくれたことを素直に受け止めることができなかった傲慢さにむなしくなる思いです。ただ、指摘を受け止めてもそれを理解、納得できたかと言われれば違ったかもしれません。頻繁に聞き間違えや幻聴が起きていれば認識できたかもしれませんがその回数はほんとうに稀だったので病気の発見を遅らせる結果になってしまいました。
統合失調症は少しでも早く見つけ治療することで悪化を防ぐことができると思います。もちろんそれを認められるかは難しい問題です。初期の場合は症状も軽度な場合があるからです。
私の場合統合失調症が悪化し顕著になる何年も前から聞き間違えや幻聴が聞こえていました。それを病気だと認識することができなかったことが悪化させる要因になってしまいました。もしかしたらストレスなどが重なることがなければ、そのまま悪化せずに緩やかな症状だけですんだのかもしれませんが、いつどんなストレスが身に降りかかるかはわかりません。
統合失調症は自分では気づきにくい場合があります。気づいたときには入院なんてこともあるかもしれません。少しでも異変を感じた場合は勇気を出して友人に医師にぜひ相談して確かめてみてください。

自分が病気だと受け入れるのは納得とはまた違い難しいものがあります。病気を自覚することには知識が必要だと思います。
統合失調症の場合あからさまに痛いなどの症状がないので特にそうなのかもしれません。
統合失調症は知識と周囲のサポートと適切な治療が必要だと今では思います。私の経験が少しでも誰かの役に立てれば幸いです。


Illustration generated by Copilot © 2025

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