なんで英語なんかやってるの?
英検を受験していることを知り合いに告げると、「何でそんなことしてるの?」とか「AI翻訳があるのに何で英語なんか勉強しなきゃいけないの?」と言われることがあります。表向きは「英語の勉強なんてすごいですね。」と感心してくれる人でも、「いい歳して勉強なんかしちゃってやっぱり変な人だわ。」と顔に出ています。変な人と英語は関係ないんですけど・・・
英語コーチや英会話教室などの英語教育産業は、英語ができるといいことがたくさんあると盛んに宣伝していますが、私のように57歳のうらぶれたおじさんには英語を勉強する意味はほとんどありません。ちょっと検証してみたいと思います。
・英語ができると外資系企業で働けるので収入が増える
私は手取り20万円もない貧乏な塾講師でしたので、英検準1級に受かっても生徒さんのためにこそなれ、自分の収入は全く変わりませんでした。英語の勉強に費やした時間に副業でもしたほうが余程お金になったと思います。
・外国人の友達が増える
日本人の友達すら少ないのに、外国人と知り合う機会などありません。外国人を街中で見かけても声をかける勇気もなく、心の中でWhat do you think of Japan? Do you like Japanese food?などと、独り言英語ならぬ心のつぶやき英語をしているだけです。
・洋画が字幕なしで楽しめるようになる
もちろん、日本語吹き替えなら字幕は必要ありません。英語の音声でそのまま洋画を観てもストーリーの深い部分が全く理解できず「何だったんだ今の話は?」といつも思います。
・海外旅行で会話に困らなくなる
恥ずかしながら海外に行ったことがありません。オンライン英会話すらやったことがありません。何度かインドカレー店で料理の説明を英語で聞いたくらいです。
・進学に有利
若い人には確かにそうですね。英検準1級は絶対に受けるべきだと思います。私も東京外国語大学で勉強してみたいと思ったりしますが、あまり現実的ではありません。
・就職や昇進に有利
確かに、英検1級に合格していて他にもスキルがあれば有利なのでしょう。でも元塾の先生なんて勉強をわかりやすく教えることの他に何のスキルもありませんから求人に応募しても断られてばかりです。
英語の勉強をしても無意味なだけで、すっかり暗い気持ちになってしまいました。
ではどうして私は英語に取り組んでいるのでしょうか?それは楽しいからです。英語の勉強は分からないことだらけで、いつまでやってもキリがなく、辛いことばかりなのですが、今まで知らなかったことを知ったり、分からなかったことが分かったりすることがとても楽しいのです。出来ないことが多いからこそ伸びしろは大きいと思いたいです。
2024年第1回の英検に落ちてから気分転換に洋書を読むようにしました。すると、以前は少ししか読めなかった本が、いつの間にかあまり苦労せずに読めるようになっています。しかも日本語で読むのと同じように、映像が頭の中に浮かんできます。”英語で本が読めるなんて、俺ってかっこいいかも!!”