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池袋モンパルナス

落語の稽古で千早に行く。

せっかちなので開始1時間前に会場に着いて、
2階のロビーで一人座って待つ。

ここにはいつも絵画や陶芸の同好会の作品が飾られている。

が、この時はただならぬ気配を感じて、振り返ってよくよく絵を見ると。

同好会ではなくて、
絵描きの絵だった。

六枚六様の絵が飾られていたが、
それぞれ素晴らしい。
その昔、池袋近くのアトリエ村にいた作家たちの絵らしい。

何が同好会の絵と違うのだろう。

まず質量の違いを感じる。
ペラペラでない。

複製画なのに、時の厚みを感じる。

この一枚を書き上げるまでの
この作家が積み重ねた思考や迷いや生活や、
様々なものが迫ってくる。 

複製を作るくらいだから、
それぞれの作家の代表的な作品なのだろうが、
それにしても、見飽きない。

芸術。芸事。
専業ではないからプロではない、とは言えない世界だと思うが、

一つの道を突き詰めて行った人たちの、結晶。
仕事を見て尊敬するというのは、こういう事を言うのだなと思った。

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