膝栗毛って
今日は務めもなく稽古もせず休息。
十返舎一九の東海道中膝栗毛を読む。
図書館で現代語訳を探したが、
全訳でめぼしいものがなかったので、
割愛や補足ありの本を借りた。
これが読みやすくて、
伊勢まで、すぐ読み終わってしまった。
そこで分かったが
膝栗毛は予想以上に俗な話だった。
弥次さんと北さんは
宿場に泊まるたびに
女と同衾することばかり考えている。
頭の中は
ほぼ食い気と色気だけ。
そして、何かと失敗しては
狂歌や川柳をよんで笑い飛ばす。
世の中から落ちこぼれた、
いい人でもなんでもない、
どちらかといえば犯罪者スレスレの二人が、
足を引っ張り合ったり
助け合ったりして
旅をしている。
そして、ピンチになったり、
ひどい目にあって落ち込んでも
洒落のめして笑い合う事で
苦を楽に、
陰を陽に、変えている。
ここに真実があるのだな。