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自分たちでした「お見送り」

 私たちは、葬儀屋に頼まずに、自分たちで「お別れの儀式である火葬」をすることをしました。
それは、辛い気持ちもあるけれど、できるだけ今しかない「はるちゃん」との思い出を作りたいと考えたからです。

 色々な想いや考えの方がいると思います。

悩んでいる誰かの役になることを願います。


1. 産院から死産届をもらい役所へ提出


 死産届けは、死産後7日以内に役所に提出しなければなりません。
死産届を役所に提出する場合、火葬場所が決まっていないと提出ができず火葬許可証がもらえません。

 私たちは1月で、地元の斎場が立て込んでおり予約が取れない状況であったため、当日は役所に死産届を提出できませんでした。
ただ、産院から役所まで徒歩圏内であり、火葬場が予約できた後は夫にすぐに手続きしてもらうことがでしました。

メンタル面
 分娩時に声を出して泣いていた夫のメンタル「悲しい状況で火葬の手続きができるのか」と不安になっていました。ただ、役所の手続きは事務的な受付であったため、問題なかったとのことでした。
※これは人や状況によると思います。 

2. 火葬場の予約



 地元の斎場で予約できない状況であっため、近隣の市町村にも連絡しました。
「15週の胎児で、骨を残したいので弱い火力の火葬」をお願いしたいことを伝えました。

● 1000g以下の胎児は火葬できない
●火力を弱められないため骨が残らない
●予約制ではなく、当日の受付の順番である


などなど、市町村によって対応は様々だったので、お住まいの市町村がどんな火葬をしているかが重要です。

3. お櫃について



 産院では、入院時に自宅から用意した木箱を持参しました。
 私たちは、火葬時に骨を残すことを優先したいと考えていました。
そのための条件として、
「燃えやすい物」の方がいいこと
「燃えない物は入れれない」こと

 木箱は燃えにくく、紙箱の方がいいとのことで、白い紙箱をダイソーで購入してきました。

 白い紙箱には、兄弟たちに絵を描いてもらったり、メッセージを描いたりでき、愛情たっぷりの箱に仕上げることができました。


4.  赤ちゃんへの贈り物



赤ちゃんの布団は、産院でふかふかの綿を準備してくださりました。

 自分たちで用意したもの
 ●お産着(ガーゼから作りました)
  ※写真は「流産手術〜入院1日目〜」に掲載
 ●家族写真
 ●手紙
 ●折り紙で折った折り鶴や睡蓮
 ●お花

5.  骨壷


 私たちは「はるちゃん」をすぐ側に感じておきたいと思い手元供養することにしました。

 自宅にも馴染み温かみのある木のかわいらしい骨壷を選びました。
火葬後は、骨も少し残すことができ「はるちゃん」にぴったりでした。


6.  家族との時間


 退院から火葬日まで3日間、自宅で過ごすことになりました。

保湿
 赤ちゃんは水分が多いため、時間が経つと少しずつ水分が抜けていきます。
 できるだけ、産まれたときに近い状態にするために、お顔はワセリンを塗りました。
それでも、足先は水分が抜けやすかったです。
 産院で産まれてすぐに足形を取ってもらってよかったです。

保冷剤

 産院でガーゼに巻いた保冷剤を3つ用意してもらっていました。
「家族と同じ空間で過ごしたい方」や「できるだけ変化させたくない方」等人によって様々だと思います。
 私たちは、後者でした。
 1月の寒い時期でしたが、部屋は暖房をつけているので、自宅では木箱の中に保冷剤も入れ冷蔵庫の中で見守っていました。

 冷蔵庫に入れていても、保冷剤は少しずつ溶けるため、兄弟たちにも一緒に保冷剤の交換を手伝ってもらったり、「はるちゃん」とお話したいときは、お部屋で一緒に過ごしたり過ごしていました。


7.  気持ちの変化


 産院の入院2日間は、一睡もすることができず、自分のメンタルも落ちてきており「はるちゃん」をみる度に涙を流していました。

 自宅に帰り、初めて産まれたはるちゃん」をみたとき、3歳の子が、
「可愛い。可愛い。抱っこしたい」と言いました。
まだ、死について理解していないであろう、その純粋無垢なことばや態度が私にとって癒しになっていました。

 そこから、火葬までの3日間話しかけたり、子どもたちと保冷剤の交換等「はるちゃん」のお世話していることが、自分にとっての楽しみになり、自宅で過ごしたかけがえなのない時間となりました。

8.  火葬費用

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