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チャンピオンベルトをすすり込む:秦唐記(東武練馬)
少し前、息子が「ビャンビャン麺の『ビャン』の字を書ける!」と得意げに歌付きで披露してきた。
♫あな(穴)ごん(言)くむくむ(糸の上半分)ちょう(長)ば(馬)ちょう(長)つき(月)り(リ)しんしんにょう(しんにょう)♫
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あの画数の多すぎる漢字を小学生がマスターしたというのだから、ちょっとした自慢にもなるのだろう。とはいえ、実際にどれほど正しく書けているのかは不明だが、その熱量だけは十分に伝わってきた。
そんな息子も受験が終わり、久しぶりに家族でゆっくり過ごせる日曜日。
東武練馬のイオンへ手帳を買いに行ったついでに、前々から気になっていたビャンビャン麺の店に立ち寄ることにした。やはり、あれだけ「ビャンビャン」と騒いでいたのだから、本人も一度は本物を食べてみたいだろう。
ご対麺
店に入り、メニューを眺める。麺の種類は「ビャンビャン麺」と、それよりもさらに幅広の「ベルト麺」が選べるようだ。せっかくなら普段食べないものを試してみるのがいいだろうと、私は迷わずベルト麺を注文。
家族の注文はそれぞれ違って、息子は担々麺、妻は軟骨麺、そして私はヨウポー麺の中辛。
ほどなくして料理が運ばれてくると、まず目を引くのは麺の圧倒的な存在感。ビャンビャン麺ですら一般的な麺より幅広なのに、ベルト麺はその比ではない。まさに「ベルト」の名にふさわしい太さ。食べ応えがありそう。
実食
まず、息子の担々麺。小6の子供が食べられるくらいの辛さとはいえ、食べ進めるうちに汗だくになっている。とはいえ、辛さを恐れて手を止めることはなく、むしろ夢中で箸を動かしているところを見ると、気に入ったようだ。
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妻の頼んだ軟骨麺は醤油ベースで辛さなし。軟骨がとろとろに煮込まれていて、濃厚な旨味が口の中に広がる。辛いものが苦手な人にはちょうどいい一杯だと思う。
そして私のヨウポー麺。ラー油がたっぷりかかった香ばしい一杯で、中辛とはいえ、それなりにしっかりとした辛さがある。食べ進めるうちに額から汗が流れてきたが、それも含めて心地よい刺激だった。冬の寒さを忘れるくらいの温まる一杯だったと思う。
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チャンピオンベルト
ビャンビャン麺もインパクトがあるが、やはりベルト麺の迫力は段違いだった。幅広の麺を箸で持ち上げるたびに、そのもちもちとした食感が手に伝わってくる。すすり込むのは難しく、一口ずつしっかり噛んで味わうスタイルになる。こういう麺を食べると、普段いかに細い麺をさっと食べてしまっているかを実感する。
普段のラーメンとは異なり、ベルト麺はまさに「食べる」という行為そのものを楽しむ料理だと感じた。せっかくなら、一度試してみる価値は十分にあると思う。
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息子の成長とともに
家族それぞれが異なる太麺を楽しみながら食事を終えた。息子も満足そうな表情を浮かべ、再び「ビャンビャン!」とふざけながら帰路についた。
ふと考えると、息子が「ビャン」の字を覚えて自慢げに披露する姿も、こうして辛い担々麺に挑戦する姿も、どこか成長の一端を感じさせるものだった。受験を乗り越え、一歩ずつ大人になっていく彼の姿を、こうした何気ない食事の時間の中でふと感じることができた。うんうん。
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