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『ぐるんぱ』は再就職のお手本!?|本の紹介


 ロングセラー絵本、「ぐるんぱのようちえん」をご存じですか?この中には就職活動に大切なことが描かれています。(5分程度で読めます)。

✢仕事のマッチング

  

 ハローワークの職業相談の窓口担当として、以前毎日100人以上の求職者とお会いしてきました。年齢も性別も、事情も様々。不安顔な方もちらほら…


 でも、大丈夫です。
今回はそんなお話です。

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 再就職する時に大切なことはいくつかありますが、共通して押さえておきたいのが「仕事のマッチング」と言えるでしょう。「ぐるんぱのようちえん」から紐解ひもといてみましょう。

《ぐるんぱの失敗例》

ぐるんぱは、ひとりぼっちの大きなぞう。色々な仕事場で一生懸命に働きますが、つくるものが大きすぎて失敗ばかり。そのたびにボスから叱られて、突き返されてしまいます。 ぐるんぱはしょんぼり、しょんぼり。 品物の山を積み上げ、自信を無くしてしまいます。

「ぐるんぱのようちえん」より


(ぜんぶ持ち帰ることに。)

❎大きなビスケット→買う人がいない
❎大きなお皿→使う人がいない
❎大きな革の靴→履く人がいない

 一生懸命なのは同じですが、ボスをはじめ仕事場では、普通の人が使えるものを作ります。ぐるんぱは、残念ながら仕事場が求めていることに合っていないのです。ぐるんぱの大きな手で、小さなものを作るのは無理があるかもしれません。

《ぐるんぱの成功例》

家事洗濯で大変だった、子どものたくさんいるお母さん。ぐるんぱはお母さんと出会って、とても素敵なものをつくります。 それはぐるんぱが作った大きなもので、たくさんの子どもたちが遊べる最高のようちえんでした。みんなの喜ぶ顔を見て、ぐるんぱはすっかり嬉しくなりました。

「ぐるんぱのようちえん」より


(みんな大喜び!)

🟢大きなビスケット→子どもたちが楽しく食べられる!
🟢大きなお皿→テーブルになる。真ん中を池のように使える(ぐるんぱの噴水付き!)
🟢大きな革の靴→たくさんの子どもの遊具になる!


 今度は、大きいからこそ他にはないものとなって、お母さんにも子どもたちからも喜ばれます。


 これがマッチングしている状態と言えるでしょう。求められる仕事をした=ニーズに合っていたので、三方良しで喜べるのではないでしょうか。


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 肝心なポイントは、自分の特長を知ること。ハローワークでも、ご自身の弱みを強みに変えていった人を何人も見てきました。


 ぐるんぱは大きいぞうだったから、大きな品物を作った。逆に考えると、普通の人はそんな大きな品物は作れないのです。では、絵本から離れて「自分の特長=長所」を洗い出してみましょう。

✢特長の洗い出し方

①紙(または空白の画面)を用意します。

②過去の職場や各学校(大学/高校/中学校/小学校など)で、自分が得意としたこと、ほめられたこと、やりがいがあったことをそれぞれ3つ以上書き出します。(エピソードでも可)

③書き出した中から、長所と言える共通点を集約します。

 
 面倒ですが、上のことを実際にやってみると、脳が喜ぶのが分かるはずです。忘れていた過去の栄光よみがえるからです。


貴方の過去は、
宝箱のように、
貴重な宝石がいくつも
あるはずです。




 過去のエピソードは、面接でも説得力のあるものとなり、役立ちそうです。

 あとはその特長を活かせる仕事を連想していくと、適職が見えてくるでしょう。


 もし、転職や再就職を考えている方は、ぜひ「ぐるんぱのようちえん」を読んでみて下さい。最後まで読むと、きっと仕事の楽しさを思い出せることでしょう。



(絵本作家の西内ミナミ(にしうち・みなみ、本名・南)さんが10月13日、85歳で逝去されました。心からお悔やみ申し上げます。)

 

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