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地図の予感を封じ込めたパンフレット――「toony」(かねひさ書房)――

かねひさ和哉さんの同人誌「toony」が届いた。時間がなくまだパラパラしたのみだけど、ほんの拾い読みしただけでもすごく充実感がある。64頁という分量のなかにまとめられたフライシャーの魅力……そう、自分がこの本を手に取ったときの充実した気持ちの理由のひとつは、この本のボリューム感にある。

フライシャーというテーマに絞った、いわば「窓」を用意したことで、その「窓」の向う側に巨大に広がっている「アニメーション史」全体への、最初のとっかかりを与えてくれるような、そんなパンフレットになっていると感じた。ここから地図や年表が、前後に拡がっていく予感を詰め込んだパンフレット。

そして、言うまでもなく、ものを長々と書くよりも、要領を得て短い文章のなかに情報を込めるほうが、はるかに難事であるわけで、自分はむしろ、この中にある情報量に比したときの文章の短さにこそ、同人誌「toony」に費やされた労力を感じる。仕事に区切がついたらノートをとりながら読みたいです。

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