FXでよく聞くレバレッジとは?メリットや注意点などを解説!
レバレッジは、証拠金を預け、最大で元金の25倍という大きな額で取引ができる仕組みです。
少ない金額しか投資に使えなかったとしても大きな利益が期待できるため、FXにおける最大のメリットだと言われています。
しかし、レバレッジについてよくわからないという人もいるでしょう。
そこで今回は、レバレッジに関する基本的な部分について解説していきます。
■そもそもレバレッジとは?
はじめに、レバレッジとはそもそもどのような意味なのかご紹介していきます。
FXのレバレッジは、前述したように証拠金よりも大きな金額で取引ができる仕組みです。
レバレッジなしだと、証拠金10万円なら10万円分の外貨のみ取引可能となります。
一方レバレッジありだと、10万円以上の外貨と取引できるようになります。
5倍なら50万円、10倍なら100万円といったように、証拠金よりも大きな金額での取引を実現できるのです。
日本国内のFXでは、最大レバレッジが25倍と定められています。
これは金融庁のレバレッジ規制によるものです。
証拠金が10万円であれば、最大で250万円まで取引ができるということになります。
レバレッジは直接設定するわけではなく、取引数量や担保である証拠金によって決定されます。
計算式は、(今の為替レート×取引数量)÷証拠金です。
証拠金が10万円で1万ドルの取引を行ったケースを例にしてみると、(100×10,000)÷100,000=10となり、レバレッジは10倍と算出できます。
この計算式では1ドル100円と仮定しています。
■レバレッジのメリット
レバレッジをかけることにより、トレーダーは様々なメリットを享受できます。
続いては、どのようなメリットがあるのかご紹介します。
・少ない金額から取引が可能となる
レバレッジをかけると、最大で証拠金の25倍まで取引ができます。
つまり、必要資金は取引したいと思っている金額の1/25で済むということになります。
また、FXに使える金額が少なくてもスタートできるため、少額から始めたいと考えている人にも嬉しいメリットです。
100万円分の米ドル/円の取引(1ドル100円)をすると仮定した場合、最大レバレッジの25倍だったら4万円が最低必要金額となります。
10万円で良ければ、4,000円からスタートできます。
したがって、1万円以下からでもFX運用を始められるのです。
・得られる利益が大きくなる
取引金額を大きくできるということは、得られる利益も比例して大きくなる可能性があります。
10万円の自己資金で利益が3%だった場合を例に、どのくらい差が生まれるのか見ていきましょう。
レバレッジなしは3,000円、5倍は15,000円、10倍は3万円、25倍は75,000円となります。
いずれも10万円で利回りは3%ですが、レバレッジをかけることで確定利益に大きな差が生まれます。
同じトレード内容であれば少しでも利益が大きい方が良いと考えるのは当たり前です。
しかし、あまりにもレバレッジをかけすぎするとマイナスになった時の損失も大きくなってしまうので、慣れるまでは低いレバレッジでコツコツとトレードした方が無難です。
・効率的に資金を活用できる
レバレッジをかけることにより、資金効率は格段に高くなります。
FXと株で10万円分の取引をした場合だと、株はレバレッジをかけられないので10万円分という縛りが生まれます。
一方FXであれば、10倍のレバレッジなら必要資金は1万円となり、残った9万円は他の取引に使えるようになるのです。
いくつかに分散投資すればリスクも抑えられるので、後者の方がおすすめの方法だと言えます。
当然10倍のレバレッジで10万円を投入し、100万円分として運用するという方法も選択できます。
■レバレッジをかける際の注意点
レバレッジをかけた取引は魅力的ですが、注意しなければならないポイントもあります。
続いては、注意点について解説していきます。
・大損失を被ってしまう恐れがある
元手となるお金が100万円あったと仮定し、どのようなリスクがあるのか解説します。
現物取引であれば、100万円分の株を購入して株価が半分くらいまで下落しても損失は50万円となり、資産が50万円残ります。
そのため、負債を抱えることはありません。
一方レバレッジをかけた信用取引を行った場合は、負債を抱えてしまうことになります。
レバレッジ3倍で300万円分の株を購入して株価が半分くらいになったら、損失は150万円です。
元手となるお金は100万円なので、資金で補い切れない損失額が出てしまいます。
もちろん、FXのレバレッジでも同じことが言えます。
身の丈以上の取引をしてしまいがちなレバレッジだからこそ、気を付けなければいけない注意点です。
・強制ロスカットが行われる
証拠金に対する損失があまりにも大きくなると、証拠金維持率がFX会社の基準を下回ったとみなされます。
そうなると、強制ロスカットが行われます。
強制的にポジションが決済されてしまうのです。
それでも損失を賄えないケースでは、追加入金を求められることがあります。
また、最悪の場合だと負債を抱えた状態で相場から退場しなければいけないといったパターンもあります。
このようなリスクがあることも覚えておきましょう。
■レバレッジをかけたFXで成功するためのコツ
FXデビューするなら、損失ではなく利益を手にしたいと考えるものです。
そのためには、レバレッジを上手く活用することが大切になります。
最後に、レバレッジをかけたFXで成功するためのコツをご紹介します。
・証拠金はできるだけ多くする
FXには前述したようにロスカット機能があり、取引資金が大幅に減ってしまうというリスクは回避できます。
しかし、強制的に決済されてしまうのでそれ以降に相場が回復しても恩恵は受けられなくなってしまいます。
強制ロスカットは、証拠金維持率によってタイミングが異なるのです。
そのため、できるだけ証拠金を多くすることは重要だと言えます。
また、証拠金維持率が一定額を下回った時に求められる追加入金も回避できる可能性が高まります。
FXのトレーダーを目指したいなら、できるだけ証拠金は多く準備しておくと万が一の時にも対応しやすくなるので検討してみてください。
・ポジションは持ちすぎない
こまめに売買するとポジションが多くなり、いつの間にか高いレバレッジになっているといったケースも初心者には多く見られます。
利益が出ているなら問題はありませんが、含み損を取り返すためにポジションを増やしている場合は注意しなければいけません。
始めたばかりの頃は、自信を持てるタイミングだけポジションを持つようにすると失敗のリスクは低くなります。
・損切りや利確のルールを決めてしっかり守る
稼げるFXトレーダーになりたいなら、損切りや利確のルールを決めてしっかり守ることもポイントになります。
レバレッジをかけたから利益が出るまで待ちたいという気持ちもよくわかります。
しかし、そのままにすると含み損が膨らんで損切りしなければいけないといった事態に陥る可能性が高くなってしまうのです。
損失を少しでも減らすために、含み損が2%出たら損切りをする、10%以上の利益が出たら利確するなどのマイルールを決め、それをしっかりと守るようにしましょう。
FXにおいてレバレッジをかけた取引を行うと、大きな利益が期待できます。
それは大きなメリットですが、損失が出た場合も額が大きくなってしまうことを忘れてはいけません。
レバレッジのメリットや注意点、成功へ近づくためのコツなどを抑えた上で取引を行えば、成功の確度が高くなるので意識してみてください。