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スマブラステージ【BC.202.飛び去る鳳凰】
【BC.202.飛び去る鳳凰 Fènghuáng Fly Away】
— スマブラステージ博物館 (@rurotamiphyli) October 25, 2023
古代中国のスマブラステージ。戦争に敗れ、敵軍の篝火に包囲された悲壮の状況を体感できます。#スマブラ #smashbros #鳳凰 #古代中国 pic.twitter.com/hdpMiqAnn4
鳳凰は古代中国で発祥し、東アジア全域で尊ばれている瑞鳥(何か喜ばしいことが起こるときに現れる鳥)です。
古代中国では地上を治める王は、天上を治める天帝の代理者であるとされ、天帝の代理者である王は、私利私欲に走らなず人民をいたわる道徳的な存在であるべきであり、王が悪政を行うと天帝からの罰として自然災害や飢饉が発生し、善政を行えば世は平和になり瑞鳥や瑞獣が現れると考えられました。鳳凰は特に善良な王が現れる前触れとして認識されるようになります。
紀元前221年、始皇帝の率いる秦が中国を全土を支配するも、始皇帝の死後に反乱が続発し、この中で項羽という男が頭角を現しました。
項羽は身長8尺2寸(約190cm)、圧倒的な強さを持った大男で、兵力が倍以上の秦の主力部隊を撃退し、秦を滅した後に「西楚の覇王」を名乗り中国一の有力者となりました。
しかし、項羽は敵対者には極めて残忍で、戦意のない降伏した兵士を容赦なく生き埋めにし、攻め込んだ土地で掠奪や放火を繰り返し人々の恨みを買い続ました。そのため項羽がいくら戦いに勝っても反乱がおこり続け、項羽の軍勢は消耗してゆきました。
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紀元前202年、疲弊した項羽はほとんどの部下を失い垓下の地で包囲されました。敵軍の篝火の中で追い詰められた項羽は「私は戦い方を間違えたのではない、天が私を滅ぼそうとしたのだ」と語り、敵陣に突撃、なお数百人を斬り倒すもとうとう諦め自分の首を斬り落としました。
項羽の最期は、ただ力が強いだけでは人民を治める王にはなれないことを教えてくれます。