いにしえの埼玉(さきたま)古墳群
埼玉古墳群をご存じだろうか?古代5世紀から9世紀頃までに造られた大型古墳群だ。埼玉県行田市埼玉にあり、埼玉県の名前の由来にもなっている。
そこからは国宝に指定されている「金錯銘鉄剣」をはじめ、様々な武具や埴輪等が出土し、当時を知る重要な資料となっている。
今回、そこに出かけてみた。
古代に思いをはせる貴重な時間となった。
現在は一帯が公園となっており、広大な敷地内に九つの古墳が点在する。
史跡博物館も併設されていて、国宝の鉄剣も展示されている。
最初、丸墓山古墳(左上)に行った。この古墳は円墳で高さ17mほどある。斜面には登りやすいように細い丸太を使用した階段があり、それを登って行った。
あまりにも急で少々息切れしたが、頂上に着くと360度見渡せる。古墳群の全体が見渡され、行田の街並みや天気が良いと富士山も近く見える。
(写真に収めたのだが、何故かSDカードがその部分だけ駄目になった。写真に撮って欲しくなかったのかもしれない)
その古墳の隣に鉄剣が出土した稲荷山古墳がある。
そして、その先には前方後円墳の将軍山古墳があり、ここには横穴式石室を復元した施設を見学することができる。
ここは実際にあった石室で奥の土壁は当時のものである。ここからは馬具始め多くの出土品があり、当時の埋葬の様子を垣間見ることができる。
これは当時の馬に乗る武官の様子を再現したものである。
次に向かったのが「さきたま史跡の博物館」だ。
その途中、前方後円墳の二子山古墳を眺めながら5分ほどで博物館に着いた。
この施設も古墳公園内にあり、既に述べた国宝の鉄剣はじめ貴重な資料を展示している。
また、手前には「はにわ作り体験」できる施設もあり、子供も十分楽しめる。
国宝などの貴重な展示物をお見せすることは出来ないが、様々な資料に記されている外国との盛んな交易。具体的には須恵器など朝鮮半島の技術による土器や大陸からの鏡、石室にも千葉県産出の石も利用されるなど、現代に比べ輸送手段も情報も著しく乏しい時代で、これほど広範囲の文化を吸収出来たことに驚いた。
ぜひ、一度、足を運んで頂くことをお勧めしたい。