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留萌旅行記
昨年の5月末、北海道留萌市に行った記録。
はじめに
先週書いた釧路への旅行のすぐ後、私は用事があって留萌へと向かった。当時留萌には弟が住んでいて、実家から彼の家に大きな荷物を運ぶためだった。移動が昼過ぎからだったため、一泊することにした。
留萌市は北海道北部にある市である。私は存在は知っていたが、それまで訪れたことはなかったし、特に行く予定もなかった。聞いたところでは、旅行の目的地というよりは、経由地とされることが多いとのことだった。
留萌市(るもいし)は、北海道北部(道北地方)の市。留萌振興局の振興局所在地。
概要
留萌地方の中心の都市である。 主な産業は貿易などのその他商業、土木業、水産加工業である。留萌港では現今においてもニシンが水揚げされ、その魚卵であるカズノコの国内最大の加工地である。
地名の由来
現在の留萌川を指すアイヌ語に由来するが諸説ある。中でも「潮汐が・静か・でいつもある・もの(川)」、すなわち「汐が奥深く入る川」を表す「ルㇽモオッペ(rur-mo-ot-pe)」が自然な説とされ、市でもこの説を取っている。
留萌の歴史について、水産物加工協同組合の紹介ページを読んだ。漁港のイメージが強かったが、昭和の中頃にはもうニシンが取れなくなっており、水産加工に移ったようだ。炭鉱の街でもあったらしい。これは全くしらなかった。
漁業生産高を見ると、ニシンよりタラやカレイの方が多い。
人口は昭和40年あたりをピークに減少している。
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ところで、私が訪ねた当時はまだJR留萌本線が留萌駅まで通っていた。その先の増毛までの路線は2016年にすでに廃止されていたのだが、留萌駅までの路線も今年の4月1日に廃止となり、鉄道がなくなってしまった。私は当時そのことを知らなかった。あとになって廃線になることとなることと、駅のにそば屋が美味しくて有名なことを知って、行っておけばよかったと後悔した。
1日目
札幌から留萌は弟の車に乗せてもらった。「乗せてもらった」と言っても、私は荷物の運搬の手伝いをするために乗っているわけで、別に弟に感謝する言われはないのだが、それなりの時間運転してもらうというのはやはり引け目がある。私は免許は持っているが、免許を取得してから十年以上一度も運転をしていないので、もはや車を駐車場から出すこともままならないだろう。
道順は札幌ICから高速に乗り、深川JCTで降りるというものなのだが、普段から公共交通機関にしか乗らない私には何がどこにあるのかさっぱりわからないので、大人しく助手席に座っていた。
我が家は別段家族仲が良いわけでも悪いわけでもないが、私も弟も基本的には実家を出て生活をしており、もう10年ほど、会うのはよくて年一度程度という状態であったため、2人で狭い車内で約2時間というのはしんどいかと思っていたが、ことのほか話がはずんだのは意外だった。ただ、何の話をしたのかはあまり覚えていないあたり、適当に話題を繋げただけだったのかもしれない。結局他人行儀と身内のりの中間のあいまいな会話に終止している内に留萌に着いてしまった。
弟の家に荷物を二人がかりで運び込むと、弟にホテルに送ってもらい、後で夕飯を食べる約束をして一旦別れた。本当はその後散策をしたかったのだが、雨が酷く時間までホテルで待機。
ちなみに留萌はホテルがあまりないのだが、前述の経由地であることが理由ではないかと弟は言っていたが、本当のところはわからない。確かに一泊して観光するほど観光地が目白押しではないが、落ち着いたいい街だった。
(前回の釧路のときも書いたが、記事にするつもりがなかったので微妙な写真しかないが)
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夕食はホテルの近くの「ちょびすけ」という居酒屋に行った。弟が予約してくれていた。食事も酒もメニューが多く、どれも美味しかった。さすが住んでいる人は美味しい店を知っている。食事後、弟と解散したのでスナックにでも行ってみるかと思って街をしばらくぶらぶらしたが、疲れていたのでホテルに帰って寝てしまった。
ちなみに私は以前からスナックに興味があって、長野に住んでいた時はちょこちょこ行っていたし、研究書も読んでいるのだが、やはりなかなか一見で飛び込むのは勇気がいる。この頃はまだコロナが今ほど下火ではなかったこともあった。
ちなみに以下のスナックの研究書は面白い(けどちょっと堅い)。
2日目
午後にバスで帰る予定だったので、ホテルをチェックアウトしてから街の中をぶらついた。とりあえず日本海を観に行った。
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この日は風が強く、5月末とはいえセーターに薄いコートでは少々寒かった。
Googleマップで適当に海を目指すと、黄金岬というのがあることがわかったのでそこに行くことにした。車は多少通るが、人通りはあまりなく、海に近づくに連れその傾向が強くなった。
天候は良かったが、風が強いせいか波は強く感じた。もし誤って転落したら、周りに人もいないし、私がここに来たことを誰もしらないだろう。小樽のドリームビーチのオフシーズンに何度か散策しに行ったことがあるが、同じようなことを思った。
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黄金岬を20分ほど堪能し、留萌駅に向かうことにした。帰りは鉄道ではなくバスの予定だが、バスの駅も鉄道駅の近くにある。途中、大きな道路からそれると、路地が入り組んで簡単な迷路の様になっていた。
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留萌駅についても時間があったので、繁華街の方に足を向けた。結構ディープな雰囲気が残っていた。昨日もう少し足を伸ばせばよかったと思った。
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留萌駅には木彫りの数の子が置いてあった。今は水産加工会社にあるようだが、大きさという彫り込みの細かさといい、ちょっと圧倒されるというか異様な感があった。写真を撮り忘れたので、以下のニュースで見ていただきたい。
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時間になったのでバス停で高速バスに乗って留萌を後にした。先に書いた通り、鉄道は廃止された。弟ももう留萌から引っ越してしまった。海辺の散策は楽しかったので、なにか機会があればまた訪れたい。
おわりに
私は旅行で有名な観光地に行くことにはそれほど興味がない。写真や映像がいくらでも見られるからだ。どちらかというと縁のない場所に行きたいのだが、しかし縁がない場所というのは無数にあってどこに行けばいいのかわからなくなってしまう。
今回は用事があって留萌に来たが、これで縁ができたのでまた再訪したいと思った。
余談:
今更だが、今回の旅行は観光ではなかった。と思いつつ旅行と観光はどう違うのかというのが曖昧だったのでいろいろ調べてみたが、どうも釈然としない。わりと明快だったのが以下のサイトの説明だった。
上でも述べたように、「旅」と「旅行」の違いはほとんどありません。どちらも普段の生活の場から離れ、別の土地を訪ねることを指しますが、細かいニュアンスには違いがあります。「旅」が目的地までの過程を重視するのに対し、「旅行」は「目的地への到達」という結果を重視する点が特徴となっています。
「観光」と「旅行」の違いもあいまいですが、「旅行」が「目的地への到達」という「移動」を重視した言葉なのに対し、「観光」は「風景や史跡などの見物」という「経験」を重視している点が、両者の使い分けのポイントとなっています。
ということで、今回の行為は旅行+観光と位置づけられそうだと思って、観光の歴史について以下のサイトを見てみたら、観光の意味が上記のサイトとは異なっている。
そもそも「観光」とは、どういうものをいうのでしょう?
前田 これについてはさまざまな見解があって、未だ世界的に共通性の高い定義は確立されていません。日本では、「自分の意志でどこかへ行って、戻ってくること」を「観光」と定義付けています。「観光」は「旅」の一つの形でもあります。「旅」とは、一時的に住み慣れた土地を離れることをいい、「生きるための旅」「命令される旅」「自ら好んでする旅」と3つに分類されますが、このうちの「自ら好んでする旅」が観光に当ります。
まあ別に厳密に自分の行動を定義する必要も意味もないので言葉の話はこれくらいにする。