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ワルシャワ冬日記 歯医者とおにぎり 2025年1月14日

朝起きたら夫が米を炊いてくれていた。遠慮しないで米食って良いよと義母も言ってくれたらしい。感謝、圧倒的感謝。
パンとハムとチーズが並ぶ食卓で塩揉みしたきゅうりと胡麻のおにぎりを一人食べる。事前に義父にも食べるかと聞いたらいらない、と言われたのだが、正直それでよかった。こちらのきゅうりの風味が何となく米と合わなくてそこまで美味しい出来にならなかったのだ。でも昨日よりは食欲も戻ったしちょっと元気が出てきた。

午後は仕事終わりの義母と夫と3人でかかりつけの歯科に行った。ポーランドはヨーロッパの多くの国と同じく公的な医療機関なら無料で診察、治療が受けられる。しかし待ち時間がとんでもなく長いなどのデメリットから割高ではあるもののプライベート医院に行く人も都市部には多い。義実家もほぼ医者にかかる時は私立の医院へ行く。私も歯科検診とクリーニングを数年前から一緒に受けることが増えた。ここの歯科の先生・助手と義母はマブダチ、みたいな関係で治療中めっちゃ喋る。治療が終わってもエンドレス世間話。夫とも仲がいい。というかこの国の人たち仲良くなれば基本ずっと喋ってる。それで日本に住んでる息子に若い彼女ができたのよーとか最近同棲始めたのよーとかついに結婚したのよーとか私の情報も義母経由でアップデートされていき、初めて診察に行った際はあなたが噂の!!ようこそ!!みたいな歓迎ぶりだった。助手さんに何故かやたら気に入ってもらえていて会うたびに「moja śliczna(私の美しい人、かわいい人、の意)!」と言いながらハグされる。英語でもhello my loveとかmy beautifulとかカフェ店員さんに言われてドキッとするみたいな話を聞くがそれと同じ類で日本語にない表現なので直訳を思って毎回照れてうへへぁみたいな気持ち悪い反応しちゃう。
虫歯もなく健康と太鼓判をもらったが歯石除去の際思いっきり歯茎から流血があり今日はずっと口の中が鉄の味だった。

義父が寝たあと、3人でテレビ見ながら話していて、今朝私がおにぎりを作ったことが話題に出たら義母が「ああ、お父さんに聞いた。分けてもらえなかったってちょっと残念そうに」と言われ、夫と二人でイヤイヤいらないって言ってたから!笑と弁明した。そうか本当は食べたかったのか…。
じゃあ週末あたりの朝食におにぎり作るか、今日のは失敗だったしもうちょい美味いやつを、と提案した。義母もおにぎりは好きなのでいいよーそうしようということになり、しかし具になるものないからなんか買いに行かないとな、スーパーに何が置いてあるかな、とこちらで手に入りそうな食材をネットで下調べした。義母は以前夫の元カノの母が作った昆布の佃煮入りおにぎりがたいそう気に入って、しばらく佃煮を夫が帰省のたびに土産にしていたそうだ。え、お義母さん元カノのお母さんと面識あったの、という微妙な衝撃を一人で受けつつ、佃煮は流石に売ってなさそうだなぁ、、と通販サイトをスクロールし続けていたら桃屋のごはんですよが出てきてこれが一番味は近いかねぇと値段をみたら29zł、1107円で噴いた。高級品だ。

まあとりあえずなんか日本食品売ってる店に行って使えそうなものを物色するという予定ができた。冬の滞在も折り返し地点、和食で中弛みを相殺できたら嬉しい。新年開けてからダウナーすぎなので。


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