見出し画像

多様性って何?普通ってなに?

ブライトシフトのわたなべゆうこです。

ブライトシフトでは、月に1回、毎月、メンバー全員が集まる『o-den会議』という名の会議があります(なんでこの名前か?は、またの機会に)。先日の会議で、メンバーの一人が「ねえ、多様性ってきいてどんなことばが思いつく?」っていう問いを投げました。問いを受けて、私は「多様性ってそもそもなんだろう?」「なんで最近、多様性ってよく耳にするんだろう?」と問いが浮かび、ことばにする機会になりました。

wikipediaより
性質の異なる群が存在すること。性質に類似性のある群が形成される点が特徴で、単純に「いろいろある」こととは異なる。

いろいろな種類や傾向があるという意味を持つ、多様性という言葉。メンバーの思い浮かぶことばは、それぞれちがうことばであり、質感自体ちがっていたり。それこそ多様性に富んでいました。聞きながらと問いが浮かびました。そして、多様性=いろいろな種類や傾向ときいて自分なりになにがかぶか説いてみました。あまり「多様性」ということばを意識せずにすごす自分がいるような気がしました。

 私は現在、介護福祉の組織で福祉用具専門相談員として働いています。介護が必要な方(主に介護認定をうけられた方)が自宅や家族の家ですごすための在宅環境を整える仕事です。よく言われる例えで「目が悪い人が眼鏡があれば日常生活に困らない」と同じように、手すりや杖や車いす等、環境を整えることで在宅生活が可能になります。本人がどう過ごしたいか、家族とのかかわりを含めて、話を伺い提案をし手配します。介護保険サービスなのでケアマネジャーや多職種との連携が欠かせません。主治医やケースワーカーとの連携が必要な時もあります。

 一言で「介護認定をうけた人」といっても、とても幅がひろく、例えば、「要支援」という介護予防(2段階)がメインの方から、「要介護」という介護が必要とされるものがあり、ケアマネが位置づける目標もまったく違うし、要介護の5段階の1と5では状態がまったく異なります。
 また、介護度とは関係なく、医療的に必要とされてかかわる場合もあります。多くはガン末期で余命宣告をうけ、最期の数か月を自宅ですごす方、また、進行性の難病等の方です。杖や手すり1本でそれまでの日常と変わらずすごす方から、あらゆるサポートが必要な方まで、福祉用具のかかわりはとても範囲が広いです。

同じ病名、同じ疾患、同じマンション等、種類、類似性でカテゴリー化しようとしても、あてはまらないのが現実です。例えば、右半身に麻痺があり歩行が困難といった場合。麻痺も具合も違えば、本人のモチベーションや受け取り方も違う。家族の有無やかかわりもちがうし、車いすが使える使えないといった家の環境もちがう。かかわるケアマネの介護計画もちがう。どんな疾患からの麻痺なのか、医療的なところもちがう・・・

そして、コロナ禍で緊急事態宣言区域で、ますます仕事が忙しくなっています。市内で毎日100人感染者がでている現状、病院施設では面会ができないため、在宅で過ごすことを選択される方が多かったり、施設やデイサービスで陽性者がでて閉鎖になって急遽計画が変わって毎日を自宅で過ごすことになり、早急に自宅ですごすための環境を整えないからです。お風呂、室内移動等、想定内外含め、いろいろな事情がからんできます。ふだんのかかわり以上に、コロナに対しての本人や家族の向き合い方も大きく影響します。さらにそれぞれの価値観が大きく影響してちがいにあらわれています。

長々と書いてきましたが、状態、状況がそれぞれちがうことが当たり前で、本人と家族の考え方、介護チームのメンバーのそれぞれの考え方が違えば、そこもあたりまえで、相手を尊重するからこそ、考え方のちがいがから「じゃあ何が最善?」とあたりまえではない考え方が立ち上がったり。違うことがあたりまえすぎて、「多様性」って思うことなくすごしてきたのかもしれません。同じ場にいても、相手は「多様性」ととらえ、その違いが苦痛でしかないのかもしれない、とも思いました。考えのちがうことを「場」に出すとき、どう伝えるか?言動、行動をよりていねいに意識的にしたいと思いました。

 ブライトシフトのメンバーが語るそれぞれの「多様性」をきき、自分でことばにすることで、日常の仕事での「多様性」について考える機会になりました。また、新しく気づいたことで、「で、どう活かす?」って問いにもなりました。これは、わたし個人の気づきと問いですが、複数で語ると、その数だけ、気づきや問いがあります。いろんな角度から多様性を語り合って、日ごろのコミュニケーションの何か「きっかけ」や「可能性」に気づいたり、日ごろの言動や行動に気づき、意識的になるといったメンテナンスの機会がやっぱり大事なこと。

ブライトシフトでは、5月8日に「多様性」をテーマでオンラインイベントを開催します。
「こまったさんのためのコミュニケーション・マネジメント」~多様性って?普通って?~
https://www.kokuchpro.com/event/komatta_bunbun/

on-lineなので全国どこからでもご参加いただけます。


いいなと思ったら応援しよう!