不思議さに生かされる
私の古い記憶。
下を見ると自分の肌色の、少し膨らんだおなかがあった。
「ここ、なにがはいってる?」と思った。どうやら何か入ってそうだ。
同時に、「なんでなかみをしらないの?」という不思議さを感じた。
自由に体を動かせるのに、体について何も知らない。
いつの間にか体の内側にいて、既に体を動かしている。
それがじんわりと不思議だったのだ。
私は保育園にいた。先生の隣でご飯を食べている。
ふと「なんでおこめは、つぶつぶなんだ?」と思った。
ご飯つぶを、細いお箸で寄せて、隅にまとめ