#3 Canvaを使って「自走、探究」できる社会科の授業①(概要)
近年、「自由進度学習」が教育界でとても流行っているように感じています。
一斉授業を受けて育ち、教職課程では一斉授業のやり方を学び、教壇に立ち始めてからも一斉授業をベースに授業の仕方を学んできた自分にとって自由進度学習や、子どもが主体的に動く授業なんて夢のまた夢でした。
しかし、GIGAスクール構想を経て1人1台端末になったことで自由進度学習、子どもが主体的に動く授業ができるようになったなぁと感じています。そしてそれを後押しするのはCanvaです。
今回は今年度1年間で実践してきた子ども主体で単元が完結する「自走、探究、個別最適、協働」を意識した授業について書いていきたいと思います。
長くなると思いますので今回は概要にして次回からそれぞれのステップを具体的に解説していこうと思います。
ベースは探究サイクル「課題の設定、情報の収集、整理分析、まとめ・表現」
探究サイクルとは課題の設定、情報の収集、整理分析、まとめ・表現の探究学習のサイクルです。これをベースに、単元の中でこのサイクルを1周できるように授業の構成を考えていきます。
「課題の設定」はCanvaホワイトボードで
「課題の設定」は文字通り課題を設定していきます。理科でしたら日常生活の経験などから、社会科でしたら資料などから問題を作っていくかと思います。
資料を提示して子どもの発言、疑問などから学習問題(大きな問いということでうちのクラスでは大Qと呼んでいます)を作ることが一般的な学習問題の作り方かなと思います。
今回はさらに一人一人の子どもの興味関心、疑問を解決できるようにCanvaホワイトボードを使って問いを作る活動をしました。次回の「課題の設定」編で詳しく書きます!
「情報の収集、整理分析」は「QNKS思考法」で
情報の収集、整理分析は教科書等の情報をたくさんインプットしつつアウトプットもするという段階だと捉えています。
Canvaホワイトボードを使いつつ、けテぶれ学習法を考案された葛原祥太先生の「QNKS思考法」をベースに行っています。
詳しくは葛原先生のウェブサイトご覧いただければと思いますが、
Q→問題
N→抜き出し
K→組み立て
S→(文章に)整理
の頭文字を取ってQNKSと名付けたそうです。
QNKSのサイクルを自分で回すことによって情報の収集、整理分析が自分でできるようになります。
こちらも具体的には次回以降紹介します!
「まとめ・表現」は子どもたちにとって目的意識、相手意識があり、魅力的なゴールを!
この段階ではインプットしたことをフルに活用してアウトプットをしていきます。
「まとめ、表現」には新聞、ポスター、リーフレット、ガイドマップ、プレゼンなど様々なアウトプットの仕方があると思います。
ここで大事にしていきたいのは「目的意識」と「相手意識」です。
「目的意識」に関しては何のために、この学習をするのかという意識です。
ただ「新聞にまとめよう」だけでは、何のために?誰のために?ということになります。例えば「国語で学習した新聞の作り方を生かして新聞づくりをしてみよう」や、そこに相手意識を掛け合わせるなら、「社会科見学での学びを来年行く下学年に伝えるために新聞にまとめよう」とかになります。
また特別な目的意識、相手意識にすると子どもたちの意欲はさらに向上するでしょう。
例えば「地域の歴史を紹介するアニメを作って他県の友達に発表しよう」とかだとアニメという特別な目的意識×他県の友達という特別な相手意識によって「主体的、対話的で深い学び」につながるのではないかと思います。アニメ作りはCanvaのマジック生成の機能を使って作りました。
「まとめ・表現」編も今後まとめていきます。
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